広告を出しているのに問い合わせが増えず、SEOやSNSにも取り組んでいるのに売上へつながっている実感が薄い。さらに、新規顧客を獲得できてもリピートや紹介が増えなければ、次は何を改善すればよいのか判断に迷う経営者や事業責任者もいるでしょう。
マーケティングが難しいのは、数字が悪く見えている場所と、本当の原因が同じ場所にあるとは限らないからです。広告の成果が悪く見えていても、実際には狙っている顧客や商品の見せ方に問題があるかもしれませんし、集客不足だと思っていたら、購入後の離脱が利益を圧迫しているという可能性もあります。
マーケティングコンサルティングでは、こうした複数の問題を整理しながら、市場や顧客を調べ、課題の場所を特定し、優先して改善すべき戦略や施策を決めていきます。支援範囲は会社によって異なりますが、必要に応じて戦略策定だけでなく、Web、広告、CRM、施策実行の支援まで含まれることもあります。
この記事では、マーケティングコンサルティングの仕事内容を単なる用語集として説明しません。まず顧客がどこで止まっているのかを見つける考え方を整理し、そのうえで市場調査から紹介施策まで16の領域について、コンサルタントが具体的に何を確認し、何を分析し、何を決め、どのような改善へつなげるのかを解説します。
マーケティングコンサルティングとは
マーケティングコンサルティングとは、市場や顧客の状況を分析し、企業が抱えるマーケティング課題を特定したうえで、誰にどの価値をどのような方法で届けるのかを設計・改善する専門的な支援です。
マーケティングという言葉から、広告、SEO、SNS、Webサイトなどの集客施策を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、広告を始める前には誰を狙うのかを決める必要があり、その前には市場の変化や顧客ニーズ、自社と競合の違いを理解しなければなりません。
さらに、顧客を集めても商品が選ばれなければ売上にはつながらず、購入後に短期間で離脱してしまえば、新規顧客を獲得するための費用を投入し続けることになります。そのため、支援会社によっては市場や顧客の分析からターゲット設定、商品、ブランド、集客、購入後の顧客関係までを横断して扱います。
マーケティングコンサルタントの仕事は、施策を一つ提案して終わるものとは限りません。現在の数字や顧客行動を確認し、何が起きているのか、その背景に何があるのか、どこから改善すべきなのかという順番で問題を整理することも重要な仕事です。
実際に野村総合研究所では、マーケティング戦略、市場予測、新商品戦略、ブランディングなどを扱い、BtoC領域ではリサーチから戦略立案、実行支援、データ活用、人材育成までを支援対象としています。
日本総合研究所も、商品開発、ブランド構築、チャネル選択、営業活動、広告・宣伝までを一貫した仕組みとして捉え、顧客行動の分析から戦略策定、実行支援までを扱っています。
さらにデロイト トーマツでも、マーケティング戦略や顧客・データ戦略に加え、CRMやWeb基盤の実装、キャンペーンやSNSの運用など、戦略から実装・運用までを対象とするサービスが確認できます。
こうした例から分かるのは、マーケティングコンサルティングの支援範囲が一つの形に統一されていないということです。
だからこそ依頼するときには、マーケティングコンサルティングという名称だけを見るのではなく、自社の課題に対して何を調べ、どこまで改善を支援してもらえるのかを確認する必要があります。
顧客導線からマーケティングコンサルの仕事内容を考える
マーケティングコンサルティングの仕事内容を理解する前に、まず押さえておきたいのが、施策を決める前に問題の場所を確認するという考え方です。
売上が下がると、広告を増やしたり、SEOの記事を追加したり、新しいSNSを始めたりしたくなるかもしれません。何かを始めれば状況が動くように感じるため、早く打ち手を出したくなる心理は自然でしょう。
しかし、顧客がすでに十分集まっているにもかかわらず比較段階で競合へ流れているなら、広告を増やしても同じ場所で離脱する顧客が増えるだけかもしれません。反対に、商品や営業に大きな問題がなくても、そもそも存在を知られていなければ購入候補には入りません。
そこでマーケティングコンサルタントは、顧客が商品や会社を知ってから購入し、その後も関係を続けるまでの流れを整理します。
この記事では理解しやすくするため、顧客の状態を認知、興味、比較、問い合わせ、購入、継続、紹介の7段階で捉えます。この7段階はすべての事業に共通する唯一のモデルではなく、ECのように問い合わせを介さず購入する事業や、単発商品のように継続の意味が異なる事業では、自社のビジネスモデルに合わせて調整します。
| 顧客の状態 | 起きている問題 | コンサルタントが主に確認すること | 関係しやすい支援 |
|---|---|---|---|
| 認知 | そもそも知られていない | 市場での認知状況 流入経路 検索需要 広告接触 | ブランド 広告 SNS SEO コンテンツ |
| 興味 | 知られても関心を持たれない | 顧客ニーズ 訴求内容 商品理解 ページ閲覧行動 | 顧客分析 ペルソナ 商品 訴求 |
| 比較 | 候補にはなるが選ばれない | 競合との違い 失注理由 商品価値 価格 | ポジショニング ブランド 商品 価格 |
| 問い合わせ | 興味はあるのに行動しない | Web導線 オファー フォーム 離脱箇所 | Web コンテンツ 導線改善 |
| 購入 | 問い合わせても成約しない | 商談内容 商品条件 価格 営業プロセス | 商品 価格 顧客体験 営業連携 |
| 継続 | 購入後に離れてしまう | 解約理由 利用状況 購入後体験 顧客接点 | CRM リピート 顧客体験 |
| 紹介 | 満足していても紹介が生まれない | 推奨意向 紹介障壁 顧客満足 紹介方法 | 紹介施策 CRM 顧客体験 |
例えば、Webサイトへのアクセスが少ないのであれば、認知や集客側に問題がある可能性があります。
一方、アクセスは十分にあるのに問い合わせが発生しないのであれば、Webサイトの導線、商品説明、価格、訴求内容などを見る必要があるでしょう。問い合わせは多いのに成約しない場合には、営業対応、競合との違い、価格、提案内容などが問題になっている可能性があります。
さらに、新規顧客は順調に増えているものの利益が残らない場合は、購入後の解約やリピート率を確認したほうがよいかもしれません。
マーケティングコンサルタントの仕事は、最初からSEOや広告といった施策を決めることだけではありません。現在の顧客導線を確認し、どこにボトルネックがあるのかについて仮説を立て、その原因を確かめながら改善の優先順位を決めることも重要な仕事内容です。
この考え方を先に持っておくと、これから紹介する16領域も、独立したマーケティング施策の羅列ではなく、問題に応じて選ぶ支援領域として理解しやすくなるでしょう。
マーケティングコンサルティングの仕事内容を16領域で解説
ここから紹介する16領域は、マーケティングコンサルティング業界に共通する公式分類ではありません。
この記事では、自社が何を相談できるのかを理解しやすくするため、市場を調べる段階から顧客との関係を深める段階までを16領域に整理しています。
各節では、コンサルティングで行われることのある調査、分析、判断、改善案、成果物の例まで示します。ただし、ここで挙げる成果物は一般的な例であり、特定の会社が必ず同じ資料や納品物を提供するという意味ではありません。実際の契約では、支援範囲や成果物を提案書や契約内容で確認する必要があります。
重要なのは16項目をすべて実施することではなく、自社の課題に対してどの領域を確認し、何を変える必要があるのかを判断することです。
1.市場調査
市場調査の支援では、コンサルタントが市場規模、成長性、競合企業、技術動向、法規制、顧客ニーズの変化などを調べ、自社が置かれている環境を整理します。
公的統計や業界資料、競合企業の公開情報を分析するほか、必要に応じてアンケートやインタビューなどの独自調査を設計することもあります。
売上が下がると、社内では広告や営業の問題だと思いたくなることがあります。しかし、市場自体が縮小していたり、新しい競合が登場して顧客の比較基準が変わっていたりすれば、社内施策だけを修正しても改善しない可能性があります。
そこでコンサルタントは、自社だけで起きている変化なのか、市場全体で起きている変化なのかを切り分けます。
その結果、市場環境の整理、競合比較、成長機会の仮説、優先して調査すべき領域などが明確になり、後続するターゲット設定や商品戦略を考える材料になります。
2.顧客分析
顧客分析では、コンサルタントが既存顧客や見込み客の属性、購入履歴、利用頻度、購入単価、流入経路、解約状況などを分析し、誰がなぜ買っているのかを明らかにします。
数字だけでは理由が分からない場合には、顧客インタビューやアンケートを設計し、購入前の悩み、比較した選択肢、購入の決め手、不満、離脱理由などを確認します。
会社側は機能の多さが強みだと思っていたのに、顧客に話を聞くと担当者への相談のしやすさが決め手だったということもあるでしょう。
こうしたズレが見つかれば、広告の訴求、営業資料、商品設計などを見直す理由になります。
顧客分析によって整理されるのは、単なる顧客属性の一覧ではありません。どの顧客が利益や継続につながっているのか、どのような課題や心理が購入を動かしているのか、何が離脱の原因になっているのかといった判断材料まで明確にしていきます。
3.ターゲット設定
ターゲット設定の支援では、市場調査と顧客分析の結果をもとに、どの顧客層へ優先的に経営資源を投入するのかを決めます。
コンサルタントは、市場規模、顧客課題、競争状況、自社の強み、利益率、成約しやすさなどを比較しながら、狙うべき顧客層の優先順位を整理します。
すべての顧客を狙いたいと考えると、対象を絞ることに不安を感じるかもしれません。対象を限定したことで売上機会まで失うのではないか、と心配になることもあるでしょう。
しかし、限られた予算と人員でマーケティングを行う以上、すべての顧客へ同じ強さで施策を実施することは現実的ではありません。
ターゲット設定では、誰を完全に排除するのかを決めるのではなく、まず誰へ最も強く価値を届けるのかを決めます。
その結果として、優先顧客の条件、市場セグメント、重点的に狙う顧客層などが整理され、広告、営業、商品設計の判断基準をそろえやすくなります。
4.ペルソナ設計
ペルソナ設計では、コンサルタントがターゲットとなる顧客の行動や心理を具体化し、社内で共通して使える顧客像を作ります。
年齢や職業だけでなく、どのような状況で問題を感じ、どんな方法で情報を集め、何を不安に思い、誰と相談しながら購入を決めるのかまで整理します。
例えば中小企業の経営者というターゲットだけでは、広告やコンテンツに何を書くべきか判断しにくいでしょう。
そこで、従業員30人の会社を経営し、これまでは紹介営業で成長してきたものの新規案件が減少しているため、SEOや広告に関心を持っている。ただし社内には詳しい担当者がいない、といったところまで具体化すれば、必要な情報が見えやすくなります。
コンサルタントは顧客データやインタビューをもとに、こうした人物像とともに顧客の課題、情報収集行動、比較基準、購入障壁などを整理します。
その結果、広告、Webサイト、営業資料、商品企画などで想定している顧客像がずれにくくなります。
5.ポジショニング
ポジショニングの支援では、コンサルタントが競合商品や顧客の比較基準を分析し、顧客がなぜ競合ではなく自社を選ぶのかを整理します。
価格、専門性、機能、利便性、導入しやすさ、サポートなど、顧客が購入時に重視する軸を確認しながら、自社が強みを持てる位置を検討します。
例えば、幅広い業界に対応するWeb制作会社と、歯科医院の新規患者獲得サイトに特化したWeb制作会社では、後者のほうが歯科医院の院長から専門性を感じてもらえる可能性があります。
ただし、専門化すれば必ず成功するという意味ではありません。
コンサルタントは顧客が重視している価値と競合の状況を確認したうえで、どの軸なら自社が選ばれる理由を作れるのかを判断します。
最終的には、競合との違い、提供価値、訴求の中心となるメッセージなどが整理され、広告や営業で何を伝えるのかを考える土台になります。
6.ブランド戦略
ブランド戦略の支援では、コンサルタントが自社や商品を顧客からどのように認識してもらいたいのかを整理し、複数の顧客接点で一貫した印象を作れるように設計します。
ブランドはロゴや色だけではありません。この分野ならこの会社、ここなら安心して相談できるといった顧客の認識も含まれます。
広告では低価格を訴えている一方、Webサイトでは高級感を強調し、営業担当者は技術力だけを話している状態では、顧客に伝わる企業像がばらばらになりやすいでしょう。
そこでコンサルタントは、ブランドとして提供したい価値、顧客へ伝えるメッセージ、表現方法、顧客体験などを確認し、ブランドコンセプトやコミュニケーション方針を整理します。
ブランド施策は、短期的な問い合わせ数だけでは効果を判断しにくいこともあります。そのため、日々の集客業務に追われている企業ほど後回しにしたくなるかもしれません。
それでも、比較段階で価格以外の理由から選ばれたい場合や、中長期的に指名される状態を作りたい場合には、ブランド認識の設計が重要になります。
7.商品戦略
商品戦略の支援では、コンサルタントが市場や顧客の分析結果をもとに、現在の商品やサービスが顧客ニーズと合っているのかを確認します。
機能、サービス内容、プラン、保証、導入支援、提供方法などを分析し、必要に応じて商品の組み替えや新しい提供価値を検討します。
広告を改善したいと思って相談したのに、分析の結果として商品内容そのものを見直したほうがよいという結論になることもあります。
この結論は、依頼側にとって簡単に受け入れられるとは限りません。すでに時間と費用をかけて作った商品だからこそ、売り方だけで解決したいと感じるのは自然でしょう。
しかし、顧客が求めているものと商品がずれているのであれば、広告表現だけを変え続けても限界があります。
コンサルタントは顧客ニーズ、競合商品、利用状況などを確認しながら、商品コンセプト、サービス構成、追加すべき価値、見直すべき機能などの改善案を整理します。
8.価格戦略
価格戦略の支援では、コンサルタントが競合価格、顧客が感じる価値、自社の収益構造などを確認しながら、料金水準や料金体系を検討します。
価格を下げれば売れるように感じるかもしれませんが、利益が残らなければ事業を継続できません。一方、高い価格を設定しても、顧客がその価値を理解できなければ比較段階で選ばれにくくなります。
そこで競合比較、顧客へのヒアリング、既存プランごとの販売状況などを確認しながら、料金プラン、価格帯、付帯サービスとの組み合わせを検討します。
その結果、値下げや値上げではなく、現在の価格を維持しながら価値の伝え方を変えるという判断になることもあるでしょう。
なお、価格戦略を支援範囲に含むかどうかは会社によって異なります。商品や料金体系まで相談したい場合には、依頼前に対応範囲を確認する必要があります。
9.広告戦略
広告戦略の支援では、コンサルタントが顧客、商品、競合、現在の広告成果を分析し、誰に何を伝え、どの媒体へどの程度投資するのかを設計します。
単に検索広告やSNS広告を使うと決めるだけではありません。
すでに商品を探して検索している人と、SNSを見ている途中で偶然商品を知った人では、必要なメッセージが異なります。
そこでコンサルタントは、ターゲットの情報収集行動、媒体ごとの役割、広告クリエイティブ、遷移先ページ、予算配分などを確認します。
広告が悪いと思って相談したものの、実際にはクリック率が十分高く、その後のWebページで大きく離脱していると分かることもあります。
その場合は、広告費を増やすよりWebサイトを改善したほうが優先度は高いでしょう。
広告戦略では、広告単体の数字だけを見るのではなく、顧客獲得までの流れの中で広告がどの役割を担うのかを決めることが重要です。
10.SNS戦略
SNS戦略の支援では、コンサルタントがターゲットとなる顧客の利用媒体や行動を確認し、自社がSNSで何を達成するのかを整理します。
認知を増やしたいのか、商品への理解を深めたいのか、既存顧客との関係を維持したいのかによって、使う媒体や発信内容は変わります。
投稿を毎日続けているのに、何のために続けているのかが社内で説明できなくなることもあります。
担当者としては更新を止めることに不安を感じるでしょうし、せっかくフォロワーが増えたのだから続けなければ、と感じることもあるかもしれません。
そこでコンサルタントは、SNSごとの役割、ターゲット、発信テーマ、投稿後に期待する行動、測定する指標などを整理します。
必要に応じて投稿内容のレビューや運用方針の改善まで支援し、投稿本数を増やすのではなく発信テーマを絞る、別媒体へ資源を移すといった判断につなげます。
11.SEO
SEO領域の支援では、コンサルタントが検索需要、検索意図、現在の検索流入、競合ページ、サイト構造などを分析し、どのテーマでどのページを用意し、問い合わせや購入へどうつなげるのかを設計します。
SEOというと検索順位を上げる仕事だと思われがちですが、順位が上がっても事業成果につながらなければ十分とはいえません。
例えば、マーケティングコンサルティングの仕事内容を検索する人は、何を依頼できるのか知りたい段階にいると考えられます。
一方で、マーケティングコンサルティングの費用を検索する人は、具体的な依頼や比較を検討している可能性があります。
コンサルタントは検索キーワードだけでなく、その背景にある検索意図を整理し、既存ページで対応できているのか、新しいコンテンツが必要なのか、サービスページへの導線が適切なのかを分析します。
一般的なアウトプットの例としては、キーワードやテーマの優先順位、サイト構成案、コンテンツ計画、既存ページの改善方針などがあります。実際に何を成果物として納品するかは契約内容によって異なるため、依頼時に確認することが重要です。
12.Webマーケティング
Webマーケティングの支援では、コンサルタントがWebサイト、ランディングページ、広告、SEO、SNS、メールなど複数のデジタル接点を確認し、顧客がどこで離脱しているのかを分析します。
広告から多くの人がWebサイトへ訪れているのに問い合わせが少ない場合、集客を増やす前に流入後の問題を見る必要があります。
反対に、Webサイトへ来た人の多くが問い合わせているのにアクセス自体が少なければ、サイトを細かく修正するより集客を増やしたほうが効果的かもしれません。
コンサルタントはアクセス解析、ページごとの行動、問い合わせフォーム、導線、訴求内容などを確認し、改善の優先順位を決めます。
その結果、サイト構成の変更、ランディングページの改善、フォームの見直し、CTAの変更など、具体的な改善案につながります。
重要なのは、Webサイトを見栄えよくすることだけではありません。顧客が必要な情報へたどり着き、次の行動へ無理なく進める状態を作ることが目的です。
13.コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングの支援では、コンサルタントが顧客の検討プロセスを分析し、どの段階でどのような情報が不足しているのかを整理します。
記事、導入事例、ホワイトペーパー、動画、セミナー、FAQなど、使える形式はさまざまです。
しかし、コンテンツを増やすこと自体が目的ではありません。
まだ課題を認識していない顧客には問題へ気づくための情報が必要でしょうし、比較中の顧客には導入事例、商品比較、具体的なメリットなどが重要になります。
コンサルタントは、顧客からよく聞かれる質問、営業現場で説明している内容、検索ニーズ、失注理由などを整理し、どの情報をどの段階で提供するのかを設計します。
その結果として、コンテンツテーマの優先順位、記事や資料の企画、顧客導線上の配置方法などが決まり、営業や購入判断まで含めた情報設計につながります。
14.CRM
CRM領域の支援では、コンサルタントが既存顧客の購入履歴、契約状況、利用状況、問い合わせ履歴などを分析し、購入後の関係をどのように維持・深化させるのかを設計します。
新規獲得ばかりを追っていると、既存顧客が静かに離れていることへ気づきにくくなります。
毎月多くの顧客を獲得していても、その一方で同じ程度の顧客が離れているなら、売上や顧客基盤は思うように積み上がりません。
そこでコンサルタントは、顧客を状態別に分類し、どの顧客へどのタイミングで情報提供やフォローを行うのかを検討します。
必要に応じてCRMツールの導入方針、顧客データの管理方法、メールや営業フォローのシナリオなどを整理することもあります。
ツールを導入することが目的ではなく、どの顧客へ今何をするべきかを判断できる仕組みを作ることが中心です。
15.リピート施策
リピート施策の支援では、コンサルタントが再購入率や継続率、解約理由、購入後の顧客行動などを確認し、なぜ一度で離れるのかを分析します。
例えば、多くの顧客が契約から3か月以内に解約しているのであれば、新規顧客の獲得を増やす前に、その理由を調べたほうがよいでしょう。
使い方が分からないのかもしれませんし、契約前の期待と実際の商品に差がある可能性もあります。料金への不満や、購入後のフォロー不足が影響していることも考えられます。
コンサルタントは解約データ、問い合わせ内容、顧客インタビューなどを確認しながら、購入後のフォロー、オンボーディング、利用支援、契約更新前の案内などを改善します。
その結果、顧客が離れやすいタイミングや原因が見え、それに応じた改善施策を設計できます。
新規顧客を増やすより、すでに購入してくれた顧客が続けたくなる状態を作るほうが優先される局面もあるでしょう。
16.紹介施策
紹介施策の支援では、コンサルタントが顧客満足、推奨意向、現在の紹介件数、紹介するときの障壁などを確認し、紹介が生まれやすい仕組みを設計します。
商品やサービスに満足している顧客がいても、自然に誰かを紹介してくれるとは限りません。
良かったから誰かに教えたいと思っていても、誰へ紹介すればよいのか分からなかったり、紹介方法が面倒だったりすれば、その気持ちは行動へ移らないでしょう。
そこで紹介フォーム、紹介プログラム、紹介特典、アンバサダー施策などを検討し、顧客が動きやすい仕組みを整えることがあります。
ただし、商品そのものへの満足が低いのであれば、紹介制度だけを見直す前に、顧客が何に不満を感じているのかを確認する必要があります。
そのためコンサルタントは、紹介制度を作る前後で顧客体験や満足度も確認し、紹介されない理由が制度上の障壁なのか、それとも商品やサービスに対する不満なのかを切り分けます。
また、口コミやSNS投稿を促す施策では、景品表示法上のステルスマーケティング規制にも注意が必要です。
消費者庁のQ&Aでは、サービス利用後に予約サイトへの口コミ投稿を行うことを条件として割引価格でサービスを提供する具体例について、投稿内容への指示がなく、口コミ投稿を促進する目的で割引価格を提供するという程度の関係であり、割引程度の対価であることも踏まえれば、通常は事業者が表示内容の決定に関与したとはいえず、口コミ投稿は通常、事業者の表示には当たらないとしています。
一方、星5の評価や特定の推奨コメントを投稿条件とする場合には、事業者が表示内容の決定に関与していると考えられます。
その表示が事業者の表示に当たるにもかかわらず、一般消費者から見て広告であることが明瞭でなければ、ステルスマーケティング告示に違反します。
したがって、口コミ施策では、投稿へ特典を付ければ問題ないと一律に判断することはできません。投稿内容への関与、提供する対価やその理由、事業者と投稿者の関係などを個別に確認しながら設計する必要があります。
マーケティング課題を自社で確認する方法
コンサルタントへ相談する前でも、顧客導線の大まかな確認はできます。
まず、自社の顧客がどのように商品やサービスを知り、比較し、問い合わせや購入へ進み、その後どのような行動を取っているのかを書き出してみてください。そのうえで、各段階の人数や割合を把握できているか、前年や前月と比べてどこが変化しているかを確認します。
例えば、月間サイト訪問数が5000人あり、100件が問い合わせへ進み、60件が商談となり、30件が受注している一方、半年後にも継続している顧客が10件しかいないとします。
この状況で売上を増やしたいからアクセスをもっと増やそうと考えるだけでは、重要な問題を見落とす可能性があります。
すでに一定数の顧客を獲得できているのであれば、新規流入を増やすより、購入後の離脱理由を確認したほうが収益改善につながるかもしれません。
反対に、Webサイトへ来た人の多くが問い合わせへ進んでいるのにアクセス自体が少ない場合には、認知や集客側を優先する考え方があります。
数字が分からない段階があっても問題ありません。
問い合わせ件数は確認していたものの、半年後の継続率を一度も見たことがなかったと気づけば、それ自体が次に確認すべき分析テーマになります。
その後、小さな改善を一つ行い、一定期間後に同じ数字を確認します。
マーケティングでは、最初から正解を当てることより、何を変えた結果としてどの数字がどう変わったのかを確認できる状態を作ることが重要です。
この習慣があれば、コンサルタントへ相談するときにも、売上を増やしたいという抽象的な依頼ではなく、問い合わせ後の成約率が落ちている理由を分析したい、購入後の離脱理由を確認したいという具体的な相談へ変えられます。
マーケティングコンサルは戦略だけ?実行もしてくれる?
マーケティングコンサルティングを検討するとき、提案書を受け取った後の実行は結局すべて自社で行うのではないか、と不安になることがあります。
実際には、支援会社によって提供範囲が異なります。
市場分析や戦略策定を中心に支援する会社もあれば、施策レビューやKPI管理まで伴走する会社、WebやCRMの実装、広告やSNSの運用まで担当する会社もあります。
支援形態を理解しやすくするため、この記事では大きく三つに整理します。
| 支援形態 | コンサルタントが主に行うこと | 自社に必要な体制 |
|---|---|---|
| 戦略提案中心 | 調査 分析 戦略設計 KPI設定 実行計画策定 | 実行できる社内担当者や外部パートナー |
| 伴走実行支援 | 定例会議 施策レビュー KPI分析 改善提案 プロジェクト推進 | コンサルタントと共同で動く社内担当者 |
| 運用を含む支援 | 戦略に加えWeb CRM 広告 SNSなどの実装や運用 | 社内外の役割と意思決定体制の明確化 |
この分類も業界共通の公式区分ではありません。
重要なのは、自社に何が不足しているのかを見ることです。
戦略を考えられる人がいないのであれば戦略支援が必要でしょうし、戦略はあるのに誰も実行できていないのであれば、伴走や運用支援のほうが重要かもしれません。
提案を受けた直後には、これなら変えられそうだと感じても、数週間たつと通常業務へ押し流され、施策が止まってしまうことがあります。
だからこそ契約前には、誰が実行するのか、どの作業まで支援会社が担当するのか、改善活動をどこまで継続してもらえるのかを確認する必要があります。
広告代理店やWebマーケティング会社との違い
マーケティングコンサルティング会社、広告代理店、Webマーケティング会社には重なる領域があるため、結局どこへ頼めばよいのか迷うことがあります。
違いを考えるときは、会社名ではなく、どこから問題を見るのかを確認すると分かりやすくなります。
マーケティングコンサルティング会社の中には、市場や顧客の分析からターゲット、商品、ブランド、集客、CRMまでを横断して課題を見る会社があります。
一方、広告代理店、SEO会社、SNS運用会社、Web制作会社などは、特定の媒体や専門領域に強みを持つ場合があります。
例えば検索広告の運用効率だけを改善したいのであれば、その領域に専門性を持つ会社へ依頼する方法は合理的です。
しかし、広告もSEOもSNSも実施しているのに売上が伸びない場合は、個別チャネルの運用だけを見ても原因が分からないかもしれません。
商品が顧客ニーズと合っているのか、比較されたときに選ばれる理由があるのか、購入後に離脱していないかまで確認する必要があります。
ただし、現在は広告会社が戦略やCRMまで扱うケースもあり、コンサルティング会社がWebや広告の実装・運用を行うこともあります。
そのため、コンサルは戦略だけ、広告代理店は実行だけと単純に分けるのではなく、実際のサービス範囲から判断することが重要です。
マーケティングコンサルティングが向いている企業
マーケティングコンサルティングは、すべての企業に必要なサービスではありません。
課題が明確で、自社に十分な専門知識と実行体制がある場合には、社内だけで改善できることもあります。
一方、自社では問題の場所を特定できなかったり、複数施策がばらばらに動いていたりする場合には、外部から全体を整理する意味が大きくなるでしょう。
何が問題なのか分からない企業
売上が伸びないとき、広告、営業、Webサイト、商品、価格など、疑える場所はいくつもあります。
営業部門は問い合わせの質が悪いと感じ、マーケティング担当者は営業の成約率が低いと考えているかもしれません。
互いに見ている数字が違えば、どちらも一定の根拠を持っているのに議論が平行線になることがあります。
このような企業では、市場、集客、商談、購入、継続までを一つの顧客導線として分析し、どこから数字が悪化しているのかを整理する支援が役立ちます。
SEOやSNSや広告を実施しても成果につながらない企業
複数の専門会社へ依頼しているのに、全体として売上が伸びないケースもあります。
広告では顧客獲得単価、SEOでは検索流入、SNSではエンゲージメントなど、それぞれでは成果が出ていても、その数字が事業成果までつながっていない可能性があります。
さらに、各施策で想定している顧客像や伝えている価値が違えば、顧客から見た印象もばらばらになるでしょう。
こうした場合には、新しい施策を増やすより、各施策が顧客導線のどこを担当し、何を成果とするのかを整理する必要があります。
ターゲットやポジショニングが曖昧な企業
幅広い顧客へ対応できることや、高品質なサービスであることを伝えていても、それだけでは顧客から見た違いが分からない場合があります。
競合と比較されたときに違いが見えなければ、価格が判断材料になりやすくなるでしょう。
誰から選ばれたいのか、その顧客が自社を選ぶ理由は何なのかを整理できれば、広告、Webサイト、営業資料などで伝える内容もそろえやすくなります。
新商品や新サービスの売り方を決めたい企業
新商品を開発したものの、誰へ、いくらで、どのように届ければよいのかが決まっていない場合もあります。
商品を作り上げた直後は、これだけ良い商品なのだから売れるはずだと期待したくなるかもしれません。
しかし、市場が小さかったり、顧客が価値を理解できなかったり、競合との違いが伝わらなかったりすれば、商品力だけでは購入につながりません。
この場合、市場調査、顧客分析、ターゲット、商品、価格、販売方法などを横断して整理する支援が役立ちます。
新規顧客だけでなくリピートも改善したい企業
新規顧客は獲得できているものの利益が残らない場合は、購入後を見る必要があります。
一度購入した顧客がすぐに離れているのであれば、新規獲得を増やしても同じ構造が続く可能性があります。
購入後のフォロー、商品体験、契約更新、CRMなどを確認し、顧客が離れる理由を整理することで、新規獲得とは別の改善余地が見えてきます。
社内にマーケティング責任者がいない企業
広告担当者、Web担当者、営業担当者はいるものの、マーケティング全体の優先順位を決める人がいない企業もあります。
経営者自身が兼務している場合には、営業、採用、資金、組織運営などを抱えながらマーケティングまで判断しなければならず、十分な時間を確保できないこともあるでしょう。
外部コンサルタントへ全体整理やプロジェクト推進を依頼することで、施策の優先順位や判断基準を作りやすくなります。
ただし、外部へ依頼しても、自社の商品や顧客について情報を共有し、必要なデータを確認しながら社内関係者と調整し、重要な経営判断を行う役割は残ります。
外部専門家へ任せることと、社内が判断しなくてよくなることは同じではありません。
マーケティングコンサルティングを依頼する前に確認すべきこと
コンサルティング会社を比較する前に、自社側でも依頼条件を整理しておくと、相談内容が具体的になります。
すべての原因を自社で特定する必要はありませんが、どの数字が気になっているのか、どこまで外部へ任せたいのかは考えておくとよいでしょう。
何を改善したいのか
売上を増やしたいという目標だけでは、課題の範囲が広すぎます。
問い合わせが減っているのか、問い合わせは多いのに商談へ進まないのか、商談は多いのに成約しないのか、購入後に離脱しているのかによって、必要な分析は変わります。
原因まで分からなくても、前年より問い合わせが減った、初回購入は増えたが継続率が下がったという状態まで整理できれば、コンサルタントと原因を分析しやすくなります。
どこまで依頼するのか
市場調査や戦略だけを依頼するのか、改善計画や進行管理まで必要なのか、それともWeb制作や広告運用まで任せたいのかを整理します。
依頼範囲が曖昧だと、契約後にそこまでやってもらえると思っていたという認識のずれが生まれやすくなります。
成果物、分析範囲、会議頻度、制作、運用、レポートなど、何が契約に含まれているのかを確認してください。
戦略を実行できる体制があるか
社内に経験のある担当者がいれば、戦略や分析だけを外部へ依頼する方法があります。
反対に、実際に動ける人がいなければ、優れた戦略が完成しても実行されません。
Webサイトの変更、広告運用、コンテンツ制作、データ集計など、施策を動かす仕事を誰が担当するのかまで確認する必要があります。
実行リソースが不足しているなら、伴走や運用まで支援できる会社を選んだほうが、自社の状況に合うでしょう。
社内の担当者と意思決定者を決める
外部コンサルタントが入っても、社内の担当者は必要です。
自社の商品や顧客について情報を共有し、必要なデータを準備しながら営業や商品部門などと調整し、重要な場面では社内で意思決定する必要があります。
担当者だけ決まっていても、その人に決裁権がなく、毎回判断が止まるとプロジェクトは進みにくくなります。
日常的な窓口と、重要事項を決める責任者の両方を明確にしておくことが重要です。
成果を判断する指標を決める
マーケティングでは、目的によって見るべき数字が変わります。
売上や利益だけでなく、問い合わせ件数、顧客獲得単価、商談化率、成約率、継続率、解約率、LTVなど、顧客導線ごとにさまざまな指標があります。
認知施策を始めた直後に売上だけで判断するのは適切でない場合がありますし、アクセスが増えただけで成功と判断することもできません。
どの段階を改善するための施策なのかを決め、その変化を確認できる指標を設定する必要があります。
契約条件とデータの扱いを確認する
契約前には、業務内容だけでなく広告アカウント、アクセス解析、CRM、制作物、顧客データなどの扱いも確認します。
外部会社が作成した広告アカウントを契約終了後も自社で利用できるのか、蓄積したデータを引き継げるのか、制作物をどこまで使えるのかといった点は、後から問題になりやすい部分です。
中途解約や契約更新の条件についても、契約前に確認しておいたほうがよいでしょう。
また、必ず売上が上がる、確実に集客できるといった無条件の成果保証には注意が必要です。
マーケティングの結果は、市場環境、競合、商品力、価格、営業体制、予算など複数の条件によって変わります。
期待できる成果だけではなく、不確実な部分や自社側で必要な対応まで説明している会社かどうかを見ることが重要でしょう。
マーケティングコンサルティングに関するよくある質問
- マーケティングコンサルティングとは何ですか?
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マーケティングコンサルティングとは、市場や顧客を分析し、企業が抱えている課題を特定したうえで、ターゲット、商品、ブランド、集客、顧客関係などの戦略や施策を設計・改善する支援です。
支援範囲は会社によって異なり、戦略を中心とする会社もあれば、Web、広告、CRM、実行支援まで扱う会社もあります。
- マーケティングコンサルは具体的に何をしてくれますか?
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市場や顧客データを調べて課題を分析し、どこに問題があるのかについて仮説を立て、優先順位を決めたうえで戦略や施策を設計します。
支援会社によっては、KPI設定、実行計画、Webや広告の改善、CRM、施策レビューなどまで対応します。
この記事では具体的な仕事内容を16領域に整理していますが、この分類は業界共通の定義ではありません。
- 市場調査や顧客分析も依頼できますか?
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市場調査や顧客分析を支援対象とするコンサルティング会社があります。
公的統計、競合情報、購買データなどの分析に加え、必要に応じてアンケートや顧客インタビューを設計し、購入理由や離脱理由を調べることもあります。
- 商品や価格についても相談できますか?
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商品戦略や価格について相談できる会社があります。
顧客ニーズ、競合、自社の収益構造などを確認し、商品構成、サービス内容、料金体系などを検討することがありますが、すべてのマーケティングコンサルティング会社が対応するわけではありません。
- SEOやSNSもマーケティングコンサルの仕事ですか?
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SEOやSNSを支援対象とする会社があります。
SEOであれば検索需要やサイト構造、コンテンツを分析し、SNSであれば媒体ごとの役割、発信方針、KPIなどを整理します。
実際の記事制作や投稿運用まで担当するかどうかは、支援会社や契約内容によって異なります。
- CRMやリピート施策まで相談できますか?
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CRMやリピート施策を扱う会社があります。
既存顧客の購入状況や解約理由などを分析し、顧客ごとのフォロー、継続利用、再購入につながる仕組みを設計します。
新規獲得だけでなく既存顧客の継続まで改善したい場合には、CRM領域への対応可否を確認するとよいでしょう。
- 戦略だけでなく実行まで依頼できますか?
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実行支援まで対応するマーケティングコンサルティング会社があります。
戦略提案を中心とする会社、KPI管理や施策レビューを伴走する会社、Webや広告などの実装・運用まで行う会社があるため、自社の実行体制に合わせて選ぶ必要があります。
- 広告代理店とは何が違いますか?
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マーケティングコンサルティング会社の中には、市場、顧客、商品、ブランド、集客、CRMなどを横断して課題を分析する会社があります。
広告代理店は広告やコミュニケーション領域に強みを持つ場合がありますが、現在は戦略やCRMまで扱う会社もあるため、明確に二分することはできません。
会社の名称ではなく、何を分析し、どこまで支援するのかを見ることが重要です。
- Webマーケティングコンサルとは何が違いますか?
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Webマーケティングコンサルティングは、Webサイト、SEO、Web広告、SNSなど、デジタル領域を中心に支援することが一般的です。
より広いマーケティングコンサルティングでは、市場、商品、価格、ブランド、営業、CRMなどまで扱うことがありますが、名称に統一された境界があるわけではありません。
- 中小企業でも依頼する意味はありますか?
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企業規模だけで必要性が決まるわけではありません。
社内にマーケティング全体を判断する責任者がいない場合や、複数施策を実施しても成果がつながらない場合には、外部専門家が課題整理や優先順位の判断に役立つ可能性があります。
一方、自社で課題を把握でき、実行体制も十分にあるなら、必ずしもコンサルティングを利用する必要はありません。
まとめ マーケティングコンサルの仕事内容は課題を見つけて必要な支援を設計すること
マーケティングコンサルティングの仕事内容を理解するとき、16の領域を覚えることだけが重要なのではありません。
この記事では、市場調査、顧客分析、ターゲット、商品、広告、Web、CRM、リピート、紹介などを16領域に整理しましたが、これは業界共通の分類ではなく、自社が相談できる内容を把握するための整理です。
より重要なのは、顧客が認知、興味、比較、問い合わせ、購入、継続、紹介と進む中で、どこに問題があるのかを確認することです。
マーケティングコンサルタントは、データや顧客の声を調べ、問題の原因について仮説を立て、改善の優先順位を決め、必要な戦略や施策を設計します。支援会社によっては、その後の実行や施策改善まで伴走します。
もし今、SEOを強化するべきか、広告費を増やすべきか、SNSを始めるべきかと迷っているのであれば、先に顧客がどこまで進めていて、どこから先へ進みにくくなっているのかを確認してみてください。
この問いに答えられるようになると、マーケティングがうまくいかないという漠然とした悩みが、問い合わせ後の成約率を改善したい、購入後の離脱理由を調べたいといった具体的な課題へ変わります。
そこまで整理できれば、自社で改善するべきなのか、特定領域の専門会社へ相談するべきなのか、それとも複数の問題を横断してマーケティングコンサルタントへ依頼するべきなのかも判断しやすくなるでしょう。
参考資料
本記事では、マーケティングコンサルティングに業界共通の16分類が存在するとはせず、各社で支援範囲が異なることを前提にしています。市場・顧客分析から戦略、実行、CRMまでの支援内容や、口コミ施策に関する制度上の考え方については、以下の一次資料および公式資料を参考にしています。
マーケティング戦略、市場予測、新商品戦略、ブランディング、リサーチ、戦略立案、実行支援、データ活用などの支援領域を確認できます。
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