マンション管理士

マンションの店舗騒音に管理組合はどう対応する? 初動・改善要請・法的手段まで解説

店舗から騒音の苦情が届いたとき、管理組合に必要なのは強い抗議を急ぐことではありません。まず事実を集め、規約と関係者を確認し、原因に合った改善を試したうえで、必要な場合だけ対応の段階を上げていくことが基本になります。

1階の飲食店から夜になると低い振動音が響き、閉店後まで客の話し声や作業音が続いている。そんな相談が居住者から届けば、理事長や理事は「早く店舗へ注意した方がよいのではないか」と考えるでしょう。

眠れないほど困っている住民の話を聞けば、何とかしたいと思うのは自然です。その一方で、強い言葉で店舗へ抗議した結果、「営業を妨害されている」と反発されたらどうしようという不安も残ります。

複合用途型マンションの店舗騒音が難しいのは、この二つの思いの間で判断しなければならないからです。住宅部分では静かな暮らしが求められる一方、店舗部分では飲食店やサービス業などが営業しており、同じ建物を異なる目的で利用しています。

居住者にとって23時は眠りにつきたい時間でも、飲食店にとっては営業の終盤ということがあります。この時間感覚の違いがあるため、騒音問題を「店舗が悪い」「住民が神経質だ」という二択へ持ち込むと、本当に改善すべき原因が見えにくくなってしまいます。

そこで管理組合が意識したいのが、苦情受付 → 事実確認 → 規約確認 → 関係者への連絡 → 改善確認 → 必要なら専門家相談という流れです。

この記事では、最初に理事会が何をすればよいのかを示したうえで、なぜその確認が必要なのか、店舗側への改善要請をどのように進めるのか、さらに改善しない場合に規約変更や法的手段をどう考えるのかまで順番に解説します。

TABLE OF CONTENTS
目次

マンション店舗騒音で管理組合が取る基本フロー

店舗騒音の苦情を受けた直後は、「店舗へ注意するか」「まだ何もしないか」という二択に見えやすいものです。しかし、実際の管理組合対応には、その間にいくつもの確認段階があります。

基本となる流れは、苦情受付 → 事実確認 → 規約確認 → 店舗区分所有者など関係者への連絡 → 改善策の実施 → 改善確認 → 必要に応じて専門家相談と整理できます。

この順番の意味は、単に慎重な手続きを取ることではありません。まだ何が原因なのか分からない段階で大きな要求を出さず、分かった事実に応じて次の行動を選べるようにするためです。

段階 主な対応 管理組合が確認すること
苦情受付 発生日や時間帯や生活への影響を聞き取る 感情と確認できた事実を分けて記録する
事実確認 現地確認や記録収集や影響範囲の確認を進める 原因を決めつけず発生源を探す
規約確認 管理規約や使用細則や誓約書などを確認する 管理組合が関与する根拠を整理する
関係者への連絡 テナントや店舗区分所有者へ状況を伝える 誰に何を確認してもらうのかを明確にする
改善実施 原因に応じた対策を試してもらう 必要以上に広い要求を最初から出さない
改善確認 対策前後の状況を比較する 実際に生活への影響が減ったかを確認する
専門家相談 技術面や管理面や法律面を確認する 問題に合った専門家を選ぶ

理事長にとって、この流れには心理的な意味もあります。住民から切実な苦情を受けると、「今日中に答えを出さなければならない」と焦りやすいものですが、まだ原因すら分かっていないのであれば、「現在は事実確認を進めています」と説明できます。

解決そのものには至っていなくても、必要な確認を順番に進めているなら何もしていないわけではありません。自分たちが今どの段階にいるのかを見失わないことが、感情に押されて手順を飛ばさないための支えになります。

理事長が最初の一週間で行う店舗騒音対応

店舗騒音の相談を受けると、問題が頭の中で一気に大きくなりやすいものです。「営業時間を短くさせる必要があるのか」「弁護士を呼ぶべきなのか」「裁判になったらどうするのか」と、まだ起きていない先のことまで考えてしまう理事長もいるでしょう。

しかし、最初の一週間から最終的な措置を決める必要はありません。この時期に重要なのは、後から誰が見ても経緯を追えるように土台を作ることです。

まず苦情を受けた日時と内容を記録し、騒音が聞こえた時間帯、音の種類、継続時間、住戸内での聞こえ方、睡眠など生活への影響を確認します。そのうえで、過去にも同様の相談がなかったかを管理会社や理事会の記録から調べます。

次に、現在有効な管理規約と使用細則を確認し、実際に営業している事業者が店舗専有部分の所有者本人なのか、それとも店舗を借りたテナントなのかを整理します。ここが分からないままでは、改善を求める相手や規約上の関係を取り違える可能性があります。

管理会社へ相談するときにも、「店に注意してください」と一括して任せるのではなく、過去の苦情記録があるか、管理委託契約上どこまで対応できるか、店舗区分所有者についてどのような情報が管理されているかなど、確認したい内容を具体化すると話が進みやすくなります。

その後も騒音が発生した場合には、同じ形式で記録を追加します。最初は「1階の店がうるさいらしい」という話だったものが、一週間後には「金曜と土曜の23時台に低い連続音が発生し、閉店後しばらくすると消える傾向がある」という情報へ変わるかもしれません。

音そのものはまだ止まっていなくても、昨日まで分からなかったことが分かっているなら、管理組合は確実に前へ進んでいます。この前進を積み重ねることが、後の改善要請を感情論にしないための基礎になります。

店舗の騒音問題で最初に確認する5項目

最初の一週間で情報を集めたら、次はその情報が何を意味するのかを整理します。確認したいのは、管理組合が扱う問題なのか、誰が関係者なのか、どのような騒音なのか、どのルールが関係するのか、そして原因がどこにあるのかという5つの視点です。

管理組合が対応する問題か確認する

マンション内で起きた出来事だからといって、管理組合がすべての紛争を解決するわけではありません。管理組合が個人的な争いまで抱え込めば、本来の建物管理や共同生活環境の維持という役割から離れてしまう可能性があります。

たとえば、特定の居住者と店舗従業員との個人的な口論が問題の中心であり、管理規約や共用部分との関係が薄い場合には、当事者間での解決が中心になる可能性があります。

一方で、厨房設備や空調室外機から発生した振動が構造体を通じて複数住戸へ伝わっている場合や、店舗利用客が共用部分へ滞留して深夜まで大声を出している場合には事情が変わります。

管理規約への違反が疑われ、共用部分の使用や複数の区分所有者の生活環境へ影響しているのであれば、管理組合として事実を確認する必要性が高まると考えられています。

区分所有法第6条では、区分所有者は建物の管理または使用について区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならないという基本的な枠組みが定められています。

もっとも、一件の苦情が出たから直ちに「共同の利益に反する行為」になるわけではありません。発生時間、継続性、影響範囲、音の性質、共用部分との関係などを見ながら判断する必要があります。

ここで理事会自身の立場も振り返ってみます。住民から「何とかしてください」と強く求められると、「店舗にも同じくらい強く言わなければならない」と感じるかもしれません。

しかし、管理組合の役割は店舗へ罰を与えることではなく、マンション全体の管理と共同生活環境を適切に維持することです。この原点へ戻れば、「誰を責めるか」という話だけではなく、「どの状態を改善できれば生活への影響を小さくできるのか」という議論へ移りやすくなるでしょう。

店舗とテナントと店舗区分所有者と管理会社を分ける

店舗騒音の対応が複雑になる理由の一つは、実際に営業している事業者と店舗専有部分を所有している者が同じとは限らないことです。

1階に飲食店の看板が掲げられていても、その飲食店事業者が区分所有者であるとは限りません。店舗区分所有者から専有部分を借りたテナントが営業しているケースもあります。

さらに、管理組合から管理事務を委託された管理会社が存在するため、関係者をすべて「店舗側」とまとめてしまうと、誰にどのような確認や対応を求めるべきなのかが見えにくくなります。

関係者 基本的な立場 騒音対応で確認したい内容
苦情を申し出た居住者 区分所有者または賃借人 発生状況や生活への影響
店舗運営者 テナントまたは営業事業者 営業方法や使用設備や原因への認識
店舗区分所有者 店舗専有部分の所有者 規約上の立場や賃貸状況
管理組合 区分所有者で構成される団体 規約運用と共同生活環境への対応
管理会社 管理組合から管理事務を受託する事業者 管理委託契約に基づく業務範囲

店舗が賃貸されている場合には、実際に営業しているテナントへ確認するだけでなく、店舗区分所有者への情報共有も検討します。設備工事や専有部分の使用方法については、テナントの現場責任者だけでは決められない場合があるためです。

一方で、「店舗区分所有者ならテナントの騒音について当然にすべての責任を負う」と一律に断定することも避ける必要があります。具体的な義務関係は、自マンションの管理規約、賃貸借関係、問題を認識した後の対応などによって評価が変わる可能性があります。

管理会社についても同様であり、管理会社は管理組合そのものではありません。管理会社へ連絡したから問題解決まで全部任せられると考えるのではなく、実際に締結している管理委託契約の範囲を確認することが重要です。

誰が所有し、誰が営業し、誰にどこまで業務を委託しているのかを整理しておけば、後の改善要請で「誰に話せばいいのか分からない」という状態を避けやすくなります。

騒音の日時と種類と影響を記録する

「本当にひどい音なんです」と住民から言われたとき、細かな記録を求めれば「信用されていないと思われるのではないか」と心配になる理事もいるでしょう。

しかし、記録をお願いする目的は苦情者を疑うことではありません。店舗側へ状況を説明し、原因を探し、実際に有効な改善策を選ぶためです。

「夜になるとうるさい」という情報を、「金曜日の23時20分ごろから約40分にわたり寝室で低い連続音が聞こえ、就寝できなかった」という状態まで具体化します。

記録したいのは、発生日、開始時刻と終了時刻、音が聞こえた場所、音の種類、継続時間、生活への影響などです。同じ形式で記録を続ければ、曜日や時間帯、営業状況との関係に一定の傾向があるかを確認できます。

録音や動画も参考資料になりますが、スマートフォンでは低周波音や振動を十分に再現できないことがあります。また、騒音測定アプリについても、専門的な測定機器と同じ精度を前提として扱うことはできません。

必要性が高まった段階では、騒音や振動の測定に詳しい専門事業者への依頼を検討します。

記録は誰かを追い詰めるための材料ではありません。曖昧だった「うるさい」という感覚を、改善策を検討できる具体的な現象へ変えるための作業です。

管理規約と使用細則と誓約内容を確認する

騒音の状況が見えてきたら、自マンションで実際に効力を持っているルールを確認します。

見るべきなのは管理規約だけではありません。使用細則、店舗使用細則、過去の総会決議、賃貸時の届出書や誓約書、店舗側との覚書などが残っている場合には、それらも確認します。

築年数の長いマンションでは、現在の理事が存在を知らなかった古い店舗使用細則が保管資料から出てくることもあります。後から重要な取り決めが見つかれば、それ以前の判断を見直す必要が出るかもしれません。

国土交通省は2025年10月17日にマンション標準管理規約を改正しており、単棟型、団地型、複合用途型を公表しています。

複合用途型は住宅と店舗が併存するマンションの規約を検討するときの重要な参考資料ですが、各マンションへ自動的に適用される法律ではありません。

そのため、「標準管理規約に書いてあるから店舗は違反している」と直ちに説明するのではなく、まず自マンションの現在有効な管理規約原本を確認します。

店舗用途、迷惑行為、営業時間、業態、設備設置、共用部分の利用、占有者による規約遵守などについてどのような条文があるのかを探し、今回の騒音との関係を整理してください。

また、改正区分所有法の主要部分は2026年4月1日に施行されています。以前の理事会資料や古い解説記事には、現在と異なる総会の定足数や決議要件が書かれている可能性があるため、重要な規約変更などを検討するときには現行法を確認する必要があります。

建物構造と設備老朽化を原因から切り分ける

「1階店舗から音が聞こえる」と言われると、「店舗の使い方に問題がある」と考えたくなることがあります。

しかし、店舗周辺が音源であることと、店舗の営業姿勢に問題があることは同じではありません。

厨房の排気ファン、空調室外機、冷凍冷蔵設備、コンプレッサーなどでは、経年劣化、固定部の緩み、防振部材の劣化によって振動が大きくなる可能性があります。

長期間問題がなかったのに、ある時期から急に「ブーン」という低い音が上階へ響くようになったのであれば、営業時間を問題にする前に設備状態を調べる意味があるでしょう。

給排水設備では圧力変動などによって衝撃音が発生する可能性があり、設備振動が床や壁などを通じて固体伝播音として上階へ届くことも考えられます。

店舗内ではそれほど大きく聞こえない一方、上階の寝室では低い振動として強く感じることもあります。そのため、店舗側が「店の中では気になりません」と答えたことだけで、住民の申告が誤っていると判断することはできません。

反対に、住民が店舗の室外機だと考えていても、実際にはマンションの共用設備が原因になっている可能性も残ります。

営業方法、店舗専有部分の設備、共用設備、建物構造という視点から原因を切り分ければ、「店舗を止めるか住民が我慢するか」という二択から離れやすくなります。

騒音のデシベル値と環境基準をどう見るか

騒音について調べ始めると、「何dBを超えれば違法なのか」という数字が気になるでしょう。

数値で境界線を引ければ、理事会としても判断しやすいと感じるからです。しかし、店舗騒音では、国の環境基準と自治体条例などによる法的な規制基準を分けて考えなければなりません。

環境省の騒音に係る環境基準では、道路に面する地域以外について、AA類型は昼間50dB以下と夜間40dB以下、A類型とB類型は昼間55dB以下と夜間45dB以下、C類型は昼間60dB以下と夜間50dB以下とされています。

時間区分については、昼間が午前6時から午後10時まで、夜間が午後10時から翌日の午前6時までです。

ただし、どのマンションにも無条件で夜間45dBという数値が当てはまるわけではありません。環境基準は地域類型ごとに設定されており、マンション所在地にどの類型が指定されているかを確認する必要があります。

さらに、環境基準は生活環境を保全し、人の健康の保護に資するうえで維持されることが望ましい環境上の条件として設けられたものです。

したがって、「環境基準を1dB超えたから、その店舗の行為は直ちに違法」「環境基準以下なら何の問題もない」と一律に判断することはできません。

一方、飲食店などの深夜営業騒音については、所在地によって自治体条例などによる具体的な規制が設けられている場合があります。

東京都では、環境確保条例に基づき、一定の飲食店営業などについて午後11時から翌日午前6時まで深夜営業騒音の規制があり、区域に応じて40dBから55dBの基準が設けられています。

ここで特に注意したいのが測定場所です。

東京都の公式案内では、この規制基準を音源の存する営業や作業の敷地と隣地との境界線における音量として示しています。

つまり、マンションの1階店舗から上階住戸へ聞こえる音について、寝室で測定した数値をそのまま40~55dBの表へ当てはめて「規制値を超えている」「規制値以下だから問題ない」と判断する制度ではありません。

同じ建物内の店舗と住戸という関係では、対象となる制度や適切な測定位置について、所在地の自治体の環境担当窓口などへ確認する方が安全です。

東京都の日常生活騒音に関する別の規制案内でも、集合住宅など同一建物内部の各住戸間の騒音や振動について、そこで示される一般的な基準値を適用しない旨が説明されています。

どこかで見つけたdB表だけを見るのではなく、「何を対象とする基準なのか」「どこで測定する制度なのか」「今回の店舗へ適用されるのか」まで確認することが重要です。

民事上の受忍限度についても、一つの数値だけで結論が出るとは限りません。騒音の時間帯、頻度、継続期間、音の性質、周辺環境、生活への影響などを踏まえて判断される可能性があります。

数字を見つけること自体が目的ではありません。その数字が今回のマンションでどのような意味を持つのかを理解することが、実務上はより重要になります。

店舗騒音の種類別特徴と改善策

店舗から聞こえる音をすべて「騒音」とまとめてしまうと、店舗側も何を変えればよいのか判断できない場合があります。

そこで、音の種類を分け、原因と改善方法の候補を整理します。

騒音の種類 主な発生源 特徴や生活への影響 検討できる改善方法
設備機器音 排気ファンや室外機やコンプレッサー 低い連続音や振動が床や壁を通じて伝わりやすい 設備点検や部品交換や防振対策や稼働方法の見直し
顧客の声 店舗入口やテラス席や退店時の滞留 不規則な大声が深夜の睡眠を妨げやすい 店員による案内や店外滞留の抑制や利用方法の調整
BGMや音響 スピーカーやカラオケや演奏設備 低音が構造体を通じて長時間伝わる場合がある 音量や低音域や設置位置や防振方法の見直し
衝撃作業音 椅子や食器やドアやシャッター 短い音でも夜間に繰り返されると気になりやすい 緩衝対策や作業方法や作業時間の変更
搬入搬出音 台車や荷下ろしやごみ回収 早朝や深夜に断続的な音が発生しやすい 搬入時間や動線や使用機材の見直し
配管設備音 給排水管やポンプなど 壁内や床下から衝撃音や振動として伝わる場合がある 水圧や配管固定状態などの技術確認

たとえば、深夜に店舗入口付近で客の話し声が響いているのであれば、店内営業そのものを直ちに制限する前に、退店後の客がどこへ滞留しているのかを確認します。

その結果、店舗前で長時間会話する客が多いのであれば、店員による退店時の案内や店外での滞留を減らす運用を試し、以前と同じ曜日や時間帯で住戸側の聞こえ方が変わったかを確認できます。

設備振動が疑われる場合には、高額な防音工事を最初から求めるより、室外機や排気設備の固定状態、防振部材の劣化、異常振動の有無などを点検してもらう方が原因を絞り込みやすい場合があります。

BGMとの関連が疑われるなら、音楽そのものを全面的に禁止する前に、低音域や全体音量、スピーカー位置、防振方法を一定期間見直し、住戸側で記録された変化と照らし合わせる方法もあります。

小さな対策から始めるのは、店舗に対して弱い態度を取るためではありません。一つの条件を変えて結果を見ることで、本当に効果のある改善方法を見つけやすくするためです。

店舗側へ改善を求めるときの進め方

事実と規約を確認したら、店舗側へ状況を伝える段階に進みます。

ここで理事会が気をつけたいのは、苦情を申し出た居住者の怒りを、そのまま管理組合の言葉にしないことです。

実際には一世帯からしか相談を受けていないのに、「マンション住民全員が迷惑しています」と伝えれば、後から事実と異なることが分かったときに管理組合への信頼まで損なう可能性があります。

伝えるべきなのは、確認できた事実です。

たとえば「○月○日の23時20分ごろから約40分にわたり、上階住戸で低い連続音が聞こえたとの申告があり、別の日にも同じ時間帯の記録があります」と伝えれば、店舗側も何を確認すればよいのか理解できます。

原因がまだ確定していない場合には、「店舗の室外機が原因です」と断定するのではなく、店舗設備との関連も含めて確認してほしいと伝えます。

実のところ、店舗側がその日まで問題の存在を知らなかった可能性もあります。店舗内では感じにくい振動が構造体を通じて上階へ伝わっていたのであれば、店長にとっても初めて知る出来事かもしれません。

最初の連絡で敵味方を決める必要はありません。目的は相手へ謝罪を求めることではなく、実際に生活へ影響している音を減らすことです。

店舗区分所有者へ連絡する意味

現場スタッフや店長へ口頭で注意するだけでは、設備交換や専有部分の工事まで進まない場合があります。

費用のかかる設備改善や専有部分の変更については、テナントだけでは判断できない可能性があるため、問題が一定程度確認できた段階では店舗区分所有者への情報共有も検討します。

ただし、初回の相談から必ず内容証明郵便を送る必要はありません。最初は事実確認を目的とした連絡を行い、それでも同じ問題が続く場合に正式な書面による申し入れへ進むなど、騒音の程度や経過に応じて対応を段階化します。

正式な書面を作る場合には、発生日時、音の種類、生活への影響、関係する管理規約、これまでの経過、確認してほしい事項、求める改善内容などを整理します。

「非常識な営業をやめてください」といった感情的な表現より、「何が起きており、どの点を確認してほしいのか」が伝わる文章の方が、後で第三者が読んだ場合にも管理組合の対応を説明しやすいでしょう。

小さく実践して変化を確認する

苦情が何度も続くと、「もう全面的な防音工事を求めた方が早いのではないか」と感じる場合があります。

住民のつらさを繰り返し聞いていれば、大きな対策で一気に解決したくなる気持ちは理解できます。しかし、原因が分かっていない状態で大規模な工事を求めても、実際の原因が別なら騒音は残ってしまいます。

客の声が問題なら、店外滞留に対する案内方法を見直し、設備振動が疑われるのであれば防振部材や固定状態を点検します。音響設備との関連が疑われる場合には、全体音量や低音域などを調整した期間を設け、その前後を住戸側の騒音記録と比較します。

ここで確認したいのは、対策を実施したという事実だけではありません。

以前に騒音が発生していた曜日や時間帯で、音の継続時間や発生頻度、居住者の生活への影響がどのように変化したのかを確認する必要があります。

設備補修の後、それまで毎晩聞こえていた低い音がほとんど確認されなくなったのであれば、その対策が有効だった可能性があります。完全な無音にならなくても、就寝を妨げる状態がなくなったのであれば、それは重要な改善です。

また、店舗側が協力して改善した経過についても記録します。

騒音対応の記録は、問題行為だけを積み上げていく資料ではありません。どの対策が有効だったのかを残しておけば、将来同じような問題が起きたときに、過去の経験を管理組合の知識として活用できます。

改善されない場合に理事会で確認すること

店舗側へ改善を求めても状況が変わらず、協議そのものを拒否されるようになった場合には、対応の段階を上げることを検討します。

とはいえ、「改善しないから直ちに訴訟」という一足飛びの判断は避けたいところです。

理事会では、最初の苦情受付から現在までの経過を時系列で整理します。

「何度注意しても直らない」という感覚的な説明を、「○月に最初の申し入れを行い、○月に設備点検が実施されたものの、その後も同じ曜日の23時台に振動が確認されている」という具体的な事実へ置き換えます。

ここまで整理すると、次に必要なのが専門的な騒音測定なのか、設備調査なのか、再度の正式な改善要請なのか、規約に基づく措置なのかが見えやすくなります。

問題が長引くほど、理事長は「もっと強く言うべきだったのではないか」と感じるかもしれません。しかし、その段階だからこそ個人の判断を減らし、理事会で経緯と判断理由を共有することが大切です。

管理規約で業態と営業時間を制限するときの注意点

騒音問題が長期化すると、住民から「そもそも深夜営業を禁止すればいいのではないか」という意見が出ることがあります。

毎晩のように苦情を受けてきた理事長も、「営業時間そのものを短くすれば問題が終わるのではないか」と感じるでしょう。

しかし、特定の騒音について改善を求めることと、店舗区分所有者が専有部分を利用できる時間や業態を後から規約で制限することは、法律上同じ問題ではありません。

後者では、管理組合側の必要性だけでなく、店舗区分所有者が受ける不利益との関係まで検討する必要があります。

複合用途型マンションの店舗利用ルール

国土交通省の令和7年改正マンション標準管理規約では、単棟型、団地型とともに複合用途型が公表されています。

複合用途型は、住宅と店舗が一つのマンションに存在する場合に、管理規約を作成または見直す際の重要な参考資料になります。

新築時など早い段階から店舗用途や営業時間について具体的なルールが設定されていれば、店舗区分所有者やテナントもその条件を前提として利用しやすくなります。

一方、長期間にわたって一定の営業を行ってきた店舗へ、騒音問題を契機として後から新しい営業時間制限を加える場合には事情が異なります。

これまで認められてきた専有部分の利用をどこまで制限できるのかという問題が生じるため、単純な多数決だけで考えないことが重要です。

特別の影響は区分所有法31条から考える

2026年4月1日施行後の区分所有法第31条では、規約の設定や変更または廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合には、その者の承諾が必要とされています。

これは、新しい店舗制限を設ける場合には必ず店舗区分所有者の承諾が必要になるという意味ではありません。

今回の規制がどの程度必要なのか、従来どのような利用が行われていたのか、制限によって店舗区分所有者がどの程度の不利益を受けるのかなどを具体的に検討し、「特別の影響」に該当するのかを判断することが基本になります。

営業時間制限をめぐる事例として、マンション管理業協会は東京高裁平成15年12月4日判決を、規約に基づく店舗営業時間の規制を有効とした事例として紹介しています。

一方、同じマンションに関係する東京地裁平成19年10月11日判決では、平成10年以降に行われた営業時間制限の決議について、店舗区分所有者への特別の影響が認められ、承諾を欠くとして無効との判断が示されています。

ここだけを見ると、「後の地裁が以前の高裁判断を覆した」と読みたくなるかもしれません。しかし、そのように単純化すると判決の関係を取り違える可能性があります。

平成19年判決では、先行する確定判決の既判力がどの問題まで及ぶのかについても検討されており、設立総会で営業時間制限の決議が存在したかどうかなど、別の問題について判断しています。

したがって、同一の争点について後の東京地裁が先行する東京高裁判決を単純に逆転させたという関係ではありません。

この記事で実務上参考にしたいのは、「営業時間制限は認められる」「営業時間制限は認められない」という一方的な結論ではなく、どの決議が問題なのか、店舗の従来の営業実態、具体的な被害、店舗側が受ける不利益などによって評価が変わり得るという点です。

たとえば、問題になっているのが特定の排気設備から出る夜間の振動だけなのに、飲食店という業態そのものを全面禁止する規約変更を行えば、目的と制限の大きさが釣り合っているのかという問題が生じます。

規約による営業時間や業態の制限を検討するときには、自マンションの具体的事情を整理したうえで、必要に応じてマンション管理に詳しい弁護士などへ確認する方が安全です。

2026年施行後の規約変更決議要件

2026年4月1日施行後の区分所有法第31条1項では、規約の設定、変更または廃止について、原則として議決権を有しない者を除く区分所有者の過半数であり、かつ議決権の過半数を有する者が集会に出席することが定足数となります。

そのうえで、出席した区分所有者と出席者が有する議決権のそれぞれ4分の3以上による決議が必要です。

さらに、区分所有者数または議決権について、法律で定める過半数を上回る割合を管理規約で定めている場合には、その高い割合が定足数として適用されます。

以前の資料にも「4分の3」という数字が出てくるため、昔と同じ制度のように感じるかもしれません。しかし、改正後は出席者を基礎とした決議構造になっているため、古い総会資料の説明をそのまま転用しないよう注意する必要があります。

また、決議要件を満たしたことと、一部の区分所有者への「特別の影響」によって承諾が必要かどうかは別の問題です。

必要な賛成数を確保したから店舗区分所有者への影響を検討しなくてよいわけではなく、反対に店舗区分所有者が反対しているという理由だけで、すべての規約変更が不可能になるわけでもありません。

ここから先は、通常の初動や改善要請とは異なる段階です。

騒音が続いたから直ちに使う手段ではなく、事実確認と改善要請を積み重ねても共同生活への深刻な影響が解消せず、通常の対応では解決が難しくなった場合に、弁護士と相談しながら検討する領域になります。

区分所有法第57条では、区分所有者が共同の利益に反する行為をした場合などに、その行為の停止、結果の除去、予防のために必要な措置を求める仕組みが設けられています。

また、占有者による共同利益背反行為についても、一定の範囲で同条の仕組みが関係します。

さらに問題が深刻な場合には、第58条から第60条までに強い措置が定められていますが、ここでは店舗区分所有者と店舗を借りて営業するテナントを明確に区別する必要があります。

店舗区分所有者と賃借テナントなどの占有者を区別する 問題行為をしているのが店舗区分所有者なのか、 賃借テナントなどの占有者なのか 店舗区分所有者 賃借テナントなどの 占有者 第57条による行為停止など 第58条による専有部分の使用禁止請求 第59条の競売請求 行為停止などの請求 第60条の引渡し請求 いずれも通常の騒音苦情から直ちに使う制度ではありません。 それまでの対応記録や被害状況を弁護士へ示し、要件を確認する必要があります。
問題行為をしているのが店舗区分所有者なのか、賃借テナントなどの占有者なのかを区別しなければなりません。

店舗区分所有者には使用禁止と競売請求が問題になる

問題行為をしている者が店舗専有部分を所有する区分所有者自身であり、共同生活上の障害が著しく、第57条による行為停止などでは障害を取り除いて共同生活を維持することが困難な場合には、第58条による専有部分の使用禁止請求が問題となる可能性があります。

さらに第59条には、区分所有権と敷地利用権の競売請求が定められています。

ただし、競売請求は問題行為に係る区分所有者を対象とする極めて強い制度です。

店舗から騒音苦情が出ているというだけで簡単に利用できるものではなく、共同生活上の障害が著しく、他の方法ではその障害を取り除いて共同生活を維持することが困難であるという重い要件があります。

したがって、「改善しない店舗は最終的に管理組合が競売できる」と簡単に説明すると、制度の位置づけを大きく誤解させることになります。

賃借テナントには占有者への引渡し請求を区別する

実際に騒音を発生させている営業者が店舗区分所有者ではなく、専有部分を借りたテナントである場合には、第59条の競売請求をそのテナントへ行うわけではありません。

テナントは店舗専有部分の区分所有権を持っていないためです。

占有者であるテナントの共同利益背反行為が著しく、他の方法では共同生活の維持が困難な場合に問題となるのは、区分所有法第60条による占有者に対する引渡し請求です。

同条では、一定の要件の下で、集会決議に基づく訴訟によって、占有者が専有部分を使用または収益するための契約の解除と専有部分の引渡しを請求する仕組みが設けられています。

つまり、法的措置を検討するときには、問題行為をしているのが店舗区分所有者なのか、賃借テナントなどの占有者なのかを区別しなければなりません。

店舗区分所有者については使用禁止や競売請求が問題となり得る一方、占有者については行為停止などの請求や第60条の引渡し請求が問題になります。

いずれも通常の騒音苦情から直ちに使う制度ではありません。実際に検討する段階では、それまでの対応記録や被害状況をマンション管理に詳しい弁護士へ示し、要件を確認する必要があります。

内容証明と民事調停と訴訟の位置づけ

店舗との話し合いが進まなくなると、「内容証明郵便を送れば相手も本気になるのではないか」という意見が理事会で出ることがあります。

内容証明郵便は、いつどのような内容の文書を送ったかを記録する方法として利用できますが、それ自体に店舗へ騒音停止を強制する効力があるわけではありません。

原因が十分に確認できていない状態で、「違法な騒音を直ちに停止せよ」と断定した文書を送れば、店舗側から事実誤認を指摘され、騒音そのものではなく管理組合の対応方法が新しい争点になる可能性もあります。

正式な催告を検討するときには、それまでの騒音ログ、測定資料、管理規約、店舗側への申し入れ履歴、店舗側からの回答、実施された改善策などを整理します。

話し合いによる合意の余地は残っているものの、当事者同士では感情的になって交渉が進まない場合には、民事調停など第三者を交えた手続きを検討する方法もあります。

それでも解決せず、共同利益背反行為の停止など具体的な法的請求が必要になった場合に、訴訟を含む手段を弁護士と検討する流れになります。

この段階になったとき、最初に残した小さな記録が大きな意味を持つことがあります。苦情を受けた日に「日時だけでも残しておこう」と記録した一行が、数か月後に管理組合がどのような順番で対応してきたのかを説明する土台になるかもしれません。

マンション管理士と弁護士などへ相談する目安

専門家へ相談することを、「理事会だけでは問題を解決できなかった」という失敗のように考える必要はありません。

むしろ、管理組合だけで判断できることと、専門家の確認が必要なことを区別するために利用するものです。

管理規約の読み方、理事会や総会の進め方、管理組合としての対応手順を整理したい場合には、マンション管理士が相談先の一つになります。

規約変更の有効性、特別の影響、差止め、第57条から第60条までの法的措置、店舗側からの営業妨害や損害賠償の主張などを具体的に検討する場合には、弁護士への相談が適しているでしょう。

一方で、低い設備音や振動の発生源そのものが分からない場合には、法律家だけでは原因を特定できません。建築士、設備業者、騒音や振動の測定を扱う専門事業者など、技術的な原因を確認できる専門家が必要になる可能性があります。

店舗側が協議を継続的に拒否している場合、改善を繰り返しても同じ騒音が続いている場合、営業時間や業態を新しく規約で制限しようとしている場合、店舗側から営業妨害や損害賠償を主張する通知を受けた場合などは、専門家相談を検討する一つの目安です。

「いま分からないのは法律なのか、管理組合運営なのか、それとも音の原因なのか」と整理してみると、必要な相談先が見えやすくなります。

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「いま分からないのは法律なのか、管理組合運営なのか、それとも音の原因なのか」と整理してみると、必要な相談先が見えやすくなります。

専門家相談で用意する資料チェックリスト

専門家へ相談するときには、すべての資料がそろっている必要はありません。

しかし、手元にあるものを整理しておけば、限られた相談時間を経緯説明だけで使わず、具体的な判断へ進みやすくなります。

  • 現在有効な管理規約と使用細則を用意し、店舗利用や迷惑行為に関係する条文を確認できる状態にする
  • 店舗使用細則や過去の総会決議がある場合には、制定時期や改正経緯も確認できる資料をそろえる
  • 店舗区分所有者と実際の営業主体を確認できる資料やテナント届などを整理する
  • 賃貸時の誓約書や確認書を管理組合が保管している場合には、その内容を確認できるようにする
  • 現在の管理委託契約書を用意し、管理会社へ委託している業務範囲を確認する
  • 平面図や設備図がある場合には、店舗と被害住戸や設備の位置関係が分かる状態にする
  • 騒音が発生した日時や継続時間や音の種類を記録した騒音ログを時系列に整理する
  • 録音や動画や測定結果がある場合には、取得日時や場所や測定方法が分かるようにする
  • 店舗側へ送った申し入れ文書と店舗側から受け取った回答を時系列に並べる
  • 店舗側が実施した改善策と、その後の騒音状況を比較できるようにする
  • 自治体へ騒音規制について問い合わせた場合には、担当部署と確認した内容も記録しておく

資料を探している途中で、「最新版の管理規約がどれなのか分からない」「昔の店舗使用細則が見つからない」という別の問題に気づくこともあります。

それでも、その作業は無駄ではありません。何が分からないのかが分かれば、次に調べる対象が明確になり、漠然としていた騒音問題を一つずつ具体化できます。

マンション店舗騒音のよくある質問

店舗の騒音は管理会社へ言えば解決しますか

管理会社への相談は有効ですが、管理会社が店舗騒音を最後まで解決するとは限りません。

実際の対応範囲は、自マンションで締結している管理委託契約によって確認します。管理会社へ情報収集や連絡を依頼しながらも、管理組合自身が問題の現在地と対応方針を把握しておくことが重要です。

テナントだけでなく店舗区分所有者にも連絡しますか

店舗が賃貸されている場合には、店舗区分所有者への連絡も検討します。

とくに設備改修や専有部分の工事など、テナントだけでは判断できない事項が関係する場合には、所有者への情報共有が重要になる可能性があります。

ただし、初回の相談から必ず強い書面を送るという意味ではなく、問題の程度やそれまでの対応経過に応じて連絡方法を選びます。

深夜営業を管理規約で禁止できますか

一律には判断できません。

区分所有法第31条の決議要件に加えて、店舗区分所有者の権利へ特別の影響を及ぼす場合には、その者の承諾が問題になります。

従来の営業実績、規制の必要性、具体的な被害、制限によって店舗側が受ける不利益などを整理し、実際に規約変更へ進む場合には専門家へ確認する方が安全です。

騒音の証拠として何を残しますか

日時、継続時間、音の種類、聞こえた場所、生活への影響を記録した騒音ログが基本になります。

録音や測定結果だけでなく、管理組合がいつ店舗へ連絡し、どのような回答があり、どの改善策が実施され、その後どう変化したのかという対応履歴も残しておきます。

後から問題を振り返る場合には、「騒音があったこと」だけでなく「管理組合がどのように対応したか」という経過も重要な資料になります。

複数の住民から苦情が出たら対応は変わりますか

複数住戸から同様の申告が出ていることは、影響範囲を判断する重要な材料になります。

ただし、「一世帯なら個人問題」「三世帯なら共同利益違反」といった人数による明確な境界があるわけではありません。

人数だけを見るのではなく、発生時間、頻度、継続期間、音の性質、生活への影響、管理規約との関係を合わせて確認します。

まとめ マンション店舗騒音は明日の行動から順番に考える

マンションの店舗から騒音が発生したとき、管理組合が最初に行うべきことは店舗への強い抗議ではありません。

まず苦情を具体的に記録し、誰が店舗を所有し誰が営業しているのかを確認したうえで、自マンションの管理規約や使用細則を調べます。その後、原因に合った改善策を小さく試し、以前と比べて生活への影響が減ったのかを確認します。

デシベル値を見るときには、国の環境基準と自治体条例などによる規制基準を区別し、その基準が今回の店舗や測定場所へどのように適用されるのかまで確かめることが重要です。

改善しない場合には理事会で経緯を整理し、技術的な専門家、マンション管理士、弁護士などへの相談へ進みます。規約変更や区分所有法第57条から第60条までの法的措置は、通常の初動とは別の重い段階として扱う必要があります。

住民のつらさを軽く扱わず、それでも店舗を最初から悪者にしないという姿勢を保ちながら、苦情受付 → 事実確認 → 規約確認 → 関係者への連絡 → 改善確認 → 必要なら専門家相談という順番を見失わないことが、管理組合として住環境と店舗営業の双方に向き合う現実的な出発点になります。

苦情受付から専門家相談までの流れ 苦情受付 事実確認 規約確認 関係者への連絡 改善確認 必要なら専門家相談
苦情受付 → 事実確認 → 規約確認 → 関係者への連絡 → 改善確認 → 必要なら専門家相談

参考資料

本記事の主軸に関係する一次情報や公的資料です。実際の理事会や総会で利用するときには、改正の有無を含めて最新版を確認してください。

マンション標準管理規約 国土交通省

老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について 法務省

騒音に係る環境基準 環境省

深夜の営業等の制限 東京都環境局

日常生活の騒音振動の規制 東京都環境局

マンション管理に関する判例情報 一般社団法人マンション管理業協会

深夜営業を制限する総会決議が無効とされ、共同利益相反行為にもあたらないとされた事例 東京地裁平成19年10月11日判決 不動産適正取引推進機構

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