人間関係・コミュニケーション

親の離婚は大人になってからも影響する? 恋愛・人間関係・結婚観に残るもの

恋人から大切にされているはずなのに「いつか離れていくのではないか」と身構えてしまったり、結婚の話が現実味を帯びた途端、それまで楽しみだった未来が急に怖くなったりすることがあります。そんな自分に気づいたとき「今感じている生きづらさは、子供の頃に経験した親の離婚と関係しているのだろうか」と考える人もいるでしょう。

親の離婚は、成人後の恋愛、人間関係、結婚観などと関連する可能性があります。しかし、現在抱えている悩みを親の離婚だけで説明することはできません。この記事で目指すのは、過去を一つの原因として固定することではなく、現在の自分に残っている影響と、今の人間関係で実際に起きていることを分けて考えられるようになることです。

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目次

親の離婚は大人になってから影響することがあるのか

親が離婚した当時、自分ではそれほど傷ついていなかったと思っている人もいます。学校には普通に通えていたし、友人とも遊んでいたため「自分はもう受け入れた」と感じながら成長してきた人もいるでしょう。

ところが、大人になって恋人との関係が深まったり、結婚が現実的な選択肢になったりすると、昔の出来事が別の意味を持って浮かんでくることがあります。

「どうして今さら気になるのだろう」と戸惑うかもしれませんが、子供だった頃と成人した現在では、同じ出来事を理解するために持っている知識も人生経験も違います。

小学生の頃なら「お父さんとお母さんが別々に暮らすようになった」としか理解できなかったことでも、自分自身が恋愛を経験した後なら「二人の間では何が起きていたのだろう」「どうして関係を続けられなかったのだろう」と考えられるようになります。

さらに自分が結婚を考える段階へ進めば、親の離婚は単なる過去の記憶ではなく「自分の結婚も同じようになるのではないか」という未来への不安として意識される可能性があります。

親の離婚を経験した30歳代前半の女性2名を扱った日本の質的研究でも、成人期に結婚が現実的なテーマになることや、新しい情報を得ることを通して、親の離婚経験や父親への認識を捉え直す過程が報告されています。ただし、2名を対象とした質的研究であるため、すべての当事者に同じ経過が起こると一般化できるものではありません。

この意味では、大人になってから親の離婚について考えるようになったことを「昔の傷が遅れて出てきた」とだけ理解する必要はないでしょう。

恋愛をすれば、人をどこまで信じてよいのかが自分自身の問題になります。結婚を考えれば、親密な関係を長く続けるとはどういうことなのかが現実的な課題となり、自分が親になる可能性を意識すれば「自分はどんな家庭を作りたいのか」という問いまで生まれます。

そのとき、かつて家庭の中で見たり聞いたりしたことが、ふっと比較対象として浮かぶ場合があります。

昔は平気だったのだから今も気にしてはいけない、と自分を押さえ込む必要はありません。過去へ戻っているのではなく、現在の自分だから理解できる言葉で、自分の人生を読み直しているのではないでしょうか。

成人後の人間関係には何が影響するのか

親の離婚と成人後の恋愛を考えるとき、最初に避けたいのが「離婚した家庭」と「離婚していない家庭」という二つだけで人の経験を分けることです。

子供が実際に経験しているのは、離婚届が提出されたという一つの出来事だけではありません。離婚前の夫婦関係、別居に至るまでの緊張、離婚後の父母の関係、親との交流、生活環境の変化、周囲の大人から受けた支援などが重なった長い生活そのものです。

愛着と内的作業モデル

成人後の人間関係を考える手がかりの一つとして、愛着理論があります。

愛着理論では、子供は養育者との繰り返しの関わりを通して「困ったときにこの人は助けてくれるのか」「自分は助けてもらえる存在なのか」といった自己や他者への期待を少しずつ形成すると考えられています。

こうした自己や他者についての心的な見取り図を説明する概念が、内的作業モデルです。

内的作業モデルは、親の性格や価値観をそのままコピーしたものではありません。泣いたときにどう扱われたか、失敗したときに受け止めてもらえたか、助けを求めたときに応えてもらえたかといった関係経験が積み重なり、その後の対人関係を予測するときの土台になると考えられています。

たとえば、困ったときに何度も助けてもらえた経験があれば「必要なときには誰かへ頼ってもよい」という期待が育ちやすいでしょう。一方、大切な人との関係が突然大きく変わったり、助けを求めても十分に応えてもらえない経験が重なったりした場合には「親しい人でも突然離れていくかもしれない」という予測を持つ可能性があります。

ただし、親が離婚すれば内的作業モデルが必ず不安定になるわけではありません。

離婚後も親との関係が安定していたのか、自分の気持ちを受け止めてもらえたのか、祖父母や教師など安心できる大人がいたのかによって、その後の対人感覚は違ってくると考えられています。

成人愛着は人を固定する診断ではない

成人愛着研究では、自己を肯定的に捉えやすいか否定的に捉えやすいか、他者を信頼しやすいか警戒しやすいかという観点から、対人関係の傾向を整理する考え方があります。

代表的なモデルでは、自己と他者の双方を比較的肯定的に捉える安定型、自己への否定的な評価が強く他者からの承認を求めやすいとらわれ型、自己を肯定する一方で他者への依存を避けやすい愛着軽視型、自己と他者の双方に不安を持ちやすい恐れ型などが提案されています。

とはいえ、これは人間を四つの性格へ固定するための診断ではありません。

現在の成人愛着研究では、不安と回避という連続した程度として扱う研究も多く、相手や状況によって反応が変わるという可能性もあります。そのため「自分は回避型だから恋愛ができない」と、新しいレッテルを自分へ貼る使い方は避けたほうがよいでしょう。

重要なのは分類名を知ることではなく、親密な関係になったときに自分が何を予測し、その不安からどのような行動を取りやすいのかを確かめることです。

離婚そのものより夫婦間葛藤が関係する場合がある

親の離婚を考えるうえで、離婚そのものと夫婦間葛藤を分ける視点は重要です。

スペインの若年成人1,078名を対象とした2020年の研究では、親の離婚そのものは成人期の愛着不安や愛着回避、恋愛関係への否定的な期待とは関連していませんでした。その一方、解決されていない夫婦間葛藤は、愛着回避や恋愛関係への期待とより強く関連していました。

別の若年成人358名を対象とした研究でも、本人の恋愛関係における葛藤行動と関連していたのは、親が離婚したかどうかではなく、親の夫婦間葛藤でした。

さらに、夫婦間葛藤と若年成人の恋愛関係を扱った研究をまとめた系統的レビューでも、親の葛藤と、若年成人自身の否定的な葛藤管理、コミュニケーション、恋愛関係の質などとの関連が報告されています。ただし、研究方法の違いや結果のばらつきも確認されており、単純な因果関係として理解することはできません。

ここから見えてくるのは「離婚しなければ子供への影響を防げる」という単純な構図ではないということです。

何年にもわたり激しい言い争いや無視が続いた末に離婚した家庭もあれば、子供を争いへ巻き込まないよう配慮しながら比較的穏やかに別居した家庭もあります。

反対に、法律上は婚姻関係を続けていても、家庭内で強い威圧や暴言、冷戦状態などが長期間続いている家庭もあるでしょう。

子供が経験するのは「離婚」という一日の出来事ではなく、その前後を含む家庭生活全体なのです。

離婚後の父母関係

離婚が成立した瞬間に、子供への影響が終わるわけでもありません。

日本で6歳から15歳までに父母の別居を経験し、調査時点で18歳から29歳だった男女275名を対象とした回顧研究では、別居・離婚後の父母葛藤が、自己非難や「子供らしさの棄却」などを介して、自尊感情や抑うつ・不安と関連していました。

一方、父母の協力は、父親との交流実感や母親からの情緒的支援などと結びつき、心理的適応との関連も確認されています。

別居・離婚後の父母葛藤 父母の協力
自己非難や「子供らしさの棄却」などを介して、自尊感情や抑うつ・不安と関連していました。 父親との交流実感や母親からの情緒的支援などと結びつき、心理的適応との関連も確認されています。

ここから「離婚後は必ず両親が密接に関わればよい」と結論づけることはできません。

DVや虐待、強い支配関係などがある家庭では安全を優先する必要があり、父母の交流や共同養育を一律に増やすことが望ましいとは限らないからです。

それでも、子供を大人同士の争いの判定役や伝言役にせず「あなたが原因ではない」と伝えながら、父母それぞれについて自分自身の感情を持つ自由を守ることには意味があります。

祖父母や周囲の人から受ける支援

親子関係だけで、その後の人生がすべて決まるわけではありません。

祖父母、きょうだい、親族、教師、友人、そして成人後に出会うパートナーなど、家庭内外に安心できる人物が存在する場合があります。

親の離婚を経験した大学生6名と同居祖父母との関係を扱った日本の探索的研究では、祖父母が親子の生活再建を支えたり、子供の苦しさや孤独を和らげたりする存在になる場合が示唆されています。

対象者が6名の探索的研究であるため「祖父母と暮らせば影響が軽くなる」と一般化することはできません。それでも、親以外の大人との関係も、その人の発達や回復を考えるうえで無視できない要素です。

人生の最初に経験した関係は重要ですが、その後に出会った人との関係が何の意味も持たないわけではありません。

恋愛や人間関係ではどのように現れることがあるのか

親の離婚を経験したすべての成人に、同じ恋愛パターンが生じるわけではありません。

それでも恋愛は、友人関係より心理的な距離が近くなりやすく「大切な人を失いたくない」という気持ちも強く動くため、普段は意識していなかった対人不安が表面へ出る場面になることがあります。

好きになるほど見捨てられることが怖くなる

交際を始めた頃には自然に接することができたのに、相手を本当に好きになった頃から苦しくなる人がいます。

返信がいつもより遅いだけで「気持ちが冷めたのではないか」と考え、予定が合わない日が少し続くだけで「自分から離れようとしているのではないか」と不安になる場合もあるでしょう。

頭では「まだ何も起きていない」と分かっているのに、胸の奥では警報器が鳴っているように落ち着かなくなることがあります。

親の離婚や別居経験と成人期の愛着不安や愛着回避との関連を示した研究は存在し、見捨てられスキーマがその関連の一部を説明する可能性も報告されています。

ただし、その不安が親の離婚だけから生まれるとは言えません。

過去の恋愛経験、友人関係、親との関係、現在のパートナーの行動なども関係するため「親が離婚したから見捨てられ不安がある」と断定することは避ける必要があります。

それでも、相手が問題を起こしていない段階から「この人もいつかいなくなる」と繰り返し予測していることに気づいたなら、その予測をいつ頃から持っているのか考えてみる意味はあるでしょう。

信じたいのに疑いが消えない

相手が約束を守ってくれていても「今だけかもしれない」と思い、安心しそうになると逆に警戒したくなる人もいます。

トルコの大学生131名を対象とした2023年の予備的研究では、親の離婚を経験した参加者は、経験していない参加者より恋愛関係における信頼得点が低い結果でした。

また、この研究の統計モデルでは、愛着不安と愛着回避を用いたモデルが、参加者間にみられた信頼得点の個人差について42%の説明率を示しました。

ただし、この42%は「一人の人間の信頼の42%が愛着によって決まる」という意味ではありません。

あくまで、この研究対象者における信頼得点のばらつきを、統計モデル上どの程度説明できたかを示す数値です。横断的な予備研究でもあるため、愛着不安や愛着回避が信頼困難を直接引き起こしたと判断することもできません。

したがって、自分の場合を考えるときには「自分は人を信用できる人間なのか」という大きな問いより、誰かを信じようとする瞬間に何が頭へ浮かぶのかを見るほうが具体的です。

「人は最後には裏切るものだ」「弱いところを見せれば利用される」「好きになったほうが損をする」という考えが自然に浮かぶのであれば、それが現在までの自分自身の経験から作られた判断なのか、子供時代に家庭の中で繰り返し耳にしていた言葉なのかを分けて考えます。

出所に気づいたからといって、その考えが必ず間違っているわけではありません。それでも、絶対的な現実ではなく「自分が昔から使ってきた一つの見方かもしれない」と考えられれば、判断する前に少し余白が生まれます。

親密になるほど自分から離れたくなる

恋愛関係が深まるほど、急に相手の欠点が気になり始める場合もあります。

昨日までは大切だった相手なのに、少し意見が食い違っただけで「やっぱりこの人とは合わない」と感じ、関係そのものを終わらせたくなることもあるでしょう。

もちろん、現実に相性が悪い場合や、距離を取るべき関係は存在します。

そこで見分けたいのは、現在の相手に問題があるため離れようとしているのか、それとも親密になったことで「いつか失う怖さ」が大きくなり、傷つけられる前に自分から関係を終わらせようとしているのかという違いです。

自分から先に離れれば「相手に捨てられた」という経験を避けられるため、一時的には自分を守る方法として機能するという可能性があります。

だからといって、怖さを無視して相手を信じなければならないわけではありません。

関係を終える前に「現在の相手の行動から判断しているのか、それとも昔から持っている予測が動いているのか」と一度確認することが、自分の判断を取り戻す入り口になります。

意見の違いを関係の終わりだと感じる

子供は、親から言葉で教えられたことだけを学ぶわけではありません。

両親が怒ったときにどうするのか、問題が起きたときに話し合うのか黙り込むのか、謝るのか責任を押しつけるのかという日常も、人間関係のやり方として目の前に置かれます。

たとえば、夫婦喧嘩のたびに何日間も口を利かない家庭で育てば「関係が悪くなったら会話を止める」という対処が自然なものに見えるという可能性があります。

反対に、少し意見が食い違っただけで強い非難が始まる家庭で暮らしていれば「反対意見を言えば関係が壊れる」と考え、自分の意見を出さないことが安全策になる場合もあるでしょう。

「自分は怒ると完全に黙ってしまう」「相手に負けるのが怖くて言い返し続けてしまう」「嫌われるのが怖いため不満を伝えられない」といった反応に心当たりがあるなら、それを性格だけで説明しなくてもよいかもしれません。

家庭で身につけた対処方法という可能性があるなら、現在の関係に合った方法を新しく学ぶ余地も残されています。

結婚観に残る影響

恋愛はできても、結婚という言葉だけが怖い人もいます。

交際している間は穏やかに過ごせていたのに、相手から将来の話をされた瞬間、ガタンと気持ちが重くなることもあるでしょう。

そのとき、自分が頭の中で描いている結婚生活の原型が、知らないうちに親の結婚生活になっている場合があります。

結婚しても最後には壊れると思う

親の婚姻関係が終わった経験から「どれほど愛し合っていても人の気持ちは変わる」と考えることがあります。

すると「今は幸せでも、結婚したらいつか関係が変わるかもしれない」「約束をしても永遠に続く保証はない」と感じ、長期的なコミットメントへ踏み込むことに抵抗が生じるという可能性があります。

結婚を望まないという価値観そのものに、問題があるわけではありません。

しかし、本当は家庭を持ちたい気持ちがあるにもかかわらず「親と同じ結末になるのが怖い」という予測だけで動けなくなっているのであれば、現在の希望と過去から来る予測を分けて考える意味があります。

親の離婚を経験した成人を扱った日本の質的研究でも、結婚が現実的な問題になることで、親の離婚経験が自らの判断基準として意識される様子が報告されています。

それでも、親の結婚生活が自分の未来を予告する台本になるわけではありません。

絶対に離婚しない家庭を作ろうとする

反対に、親の離婚が苦しかったからこそ「自分だけは絶対に同じことをしない」と強く決める人もいます。

自分の子供には同じ思いをさせたくないという願いは、自然なものでしょう。

しかし「離婚しないこと」があまりにも強い規則になると、本来なら話し合うべき問題まで我慢したり、普通の夫婦間の意見の違いまで「家庭崩壊の始まりではないか」と受け取ったりする可能性があります。

「良い夫婦なら喧嘩をしない」「結婚した以上は何があっても別れてはいけない」という物差しが硬くなりすぎれば、家庭を守るために作った規則によって、本人とパートナーの双方が疲れてしまうこともあるでしょう。

意見が違うことと、関係が壊れることは同じではありません。

親とは違う家庭を作りたいのであれば「絶対に離婚しない家庭」だけを目標にするより、問題が起きたときに話し合い、必要なときには外部へ助けを求められる家庭を目指すことも一つの考え方ではないでしょうか。

自分の場合はどう見分ければよいのか

ここまで読むと「では、自分の現在の反応は親の離婚と関係しているのか」と確かめたくなるかもしれません。

ここで必要なのは、過去の影響を探し出して何でも親へ結びつけることではありません。

現在起きている事実、そこから自動的に生まれた考え、親から受け取った判断基準を分けながら「今の自分は何を根拠に判断しているのか」を見ることです。

親から受け取った判断基準を探す

親は、黒板の前に立って人生観を教えるわけではありません。

それでも子供は毎日の生活を通して、人を信用するときの順序、怒ったときの態度、弱さの見せ方、配偶者と意見が違ったときの対処などを少しずつ覚えていきます。

この記事では、それらを便宜的に「親から受け取った判断基準」と呼びます。

これは心理学上の正式な診断名ではありません。しかし、過去の関係経験から自己や他者への期待が形成され、それが現在の情報処理に関係するという意味では、内的作業モデルの考え方と重なる部分があります。

たとえば、家庭の中で何度も傷ついた親が「人なんて信用したら損をする」と繰り返し話していたとします。

その親にとっては、自分を守るために必要な考え方だったのかもしれません。

同じ家庭で暮らしている子供も「弱みを見せないほうが安全だ」「人を信じる前に疑ったほうがいい」「家族にも頼りすぎないほうがいい」といった規則を、家庭で生きるための知恵として身につけるという可能性があります。

問題は、それらの規則が正しいか間違っているかだけではありません。

当時の家庭では役立った規則を、環境が変わった現在でも無意識に使い続けている場合があることです。

昔住んでいた町の地図を握ったまま別の町を歩けば、曲がらなくてよい場所で曲がることがあります。地図を全部捨てる必要はありませんが、現在地にも合っている地図なのかを確かめる必要はあるでしょう。

事実と解釈を分ける5項目セルフチェック

人間関係で強い不安が起きたとき「もっと客観的に考えよう」と思っても、簡単には切り替えられません。

感情が大きく動いている瞬間には、自分の頭に浮かんだ予測が、目の前で起きている事実そのもののように感じられるからです。

そこで、現在の出来事と過去から受け取った判断基準を整理するため、5項目のセルフチェックを使います。

この方法は、認知行動療法で使われるthought recordの考え方を参考にしながら、この記事のテーマに合わせて「親なら何と言うか」という項目を追加した独自の整理法です。

NHSが紹介している標準的なthought recordでは、状況、感情、自動的に浮かんだ考え、その考えを支持する証拠、反証する証拠、より現実的または中立的な考え、最後の感情という7項目を整理します。

したがって、ここで紹介する5項目セルフチェックは、CBTの標準的なthought recordそのものではありません。

事実と解釈を分ける5項目セルフチェック 出来事 最初に浮かんだ考え その考えを支える材料と 反対の材料 親なら何と言うか 現在の自分はどう考えるか
そこで、現在の出来事と過去から受け取った判断基準を整理するため、5項目のセルフチェックを使います。

出来事

最初に、自分の評価や相手の意図を入れず、実際に確認できる出来事だけを書きます。

たとえば「パートナーへメッセージを送ったが8時間返信がない」というところまでが出来事です。

この段階で「無視された」「自分への興味がなくなった」と書くと、すでに相手の意図についての推測が混ざっています。

もし「冷たい態度を取られた」と書きたくなったなら、何をされたため冷たいと感じたのかまで戻り「挨拶をしたが返事がなかった」というように、第三者でも確認しやすい形へ具体化してみます。

最初に浮かんだ考え

次に、その出来事が起きた瞬間、頭の中へどのような考えやイメージが浮かんだのかを書きます。

「飽きられたのかもしれない」「別れようとしているのではないか」「他に好きな人ができたのだろう」といった言葉が浮かんでも、ここでは正しいか間違っているかを判断しません。

むしろ「こんなことを考える自分はおかしい」と整えず、最初に出てきた言葉を見ることが、自分の自動的な反応を知る材料になります。

その考えを支える材料と反対の材料

次に、最初に浮かんだ考えを支える事実がどの程度あるのかを確認し、同時にその考えとは反対方向の材料も探します。

最近になって連絡が急激に減り、何度も約束を取り消され、相手本人から関係について迷っていると伝えられているのであれば「関係が変化しているかもしれない」と考える材料があります。

一方、返信が遅いことは以前にもあり、その後には仕事が忙しかったことが確認でき、最近も会う約束や大切な約束は守られているのであれば、それらは「関係が終わる」という最初の考えとは反対方向の材料になるでしょう。

この作業では、自分の不安を打ち消す証拠だけを探す必要はありません。

不安を支持する事実と支持しない事実を同じ場所へ並べ「自分は今、何を材料に結論を出そうとしているのか」を確認することが目的です。

親なら何と言うか

ここが、標準的なthought recordにはないこの記事独自の項目です。

同じ出来事が起きたとき、自分の親なら何と言いそうかを想像します。

「だから人なんて信用するな」「恋人はいつか裏切るものだ」「何があっても我慢して関係を続けるべきだ」といった言葉が自然に浮かぶのであれば、それを現在の自分自身の判断と一度分けてみます。

この項目の目的は、親の考え方を間違っていると証明することではありません。

現在の自分が当然の現実だと思って使っている判断の中に、親自身の経験から作られた物差しがどの程度混ざっているのかを見つけることです。

現在の自分はどう考えるか

最後に、親の夫婦関係ではなく、自分自身が現在までに経験してきた事実を材料にして判断します。

たとえば「返信が遅れている理由は現時点では分からないが、これまで約束を守ってきた事実もあるため、今すぐ別れを想定せず、次に連絡が取れたとき状況を確認する」と考えることができます。

一方、相手から何度も約束を破られ、その説明にも事実と異なる内容があり、自分が明確に伝えた境界線まで繰り返し無視されているのであれば「これは過去の不安だけではなく、現在の関係にも問題がある」と判断する理由があります。

重要なのは、必ず安心できる答えを作ることではありません。

自分の警戒心をすべて考えすぎとして処理するのでも、反対に最初に浮かんだ恐れをそのまま現実だと扱うのでもなく、現在の事実と過去から受け取った予測を可能な範囲で分けることが目的です。

過去の影響は変えられるのか

ここまで整理しても「子供の頃から身についた反応なら、結局変えられないのではないか」と感じる人がいるでしょう。

長い時間をかけて身につけた判断基準が、一度理解しただけですぐ消えるとは考えにくいです。

「今日から人を信用しよう」と決めても、以前と同じように身体が緊張したり、恋人の返信を何度も確認したくなったりすることがあります。

そのため、変化を「不安が完全になくなったか」だけで判断しないほうがよいでしょう。

選べる反応が増えているかを見る

以前なら恋人から返信が来ないと何通もメッセージを送っていた人が「まだ理由は分からない」と考えて少し待てるようになったのであれば、以前とは異なる行動を選べています。

また、意見が食い違った瞬間に関係を終わらせたくなっていた人が、まず相手の説明を聞いてから考えられるようになったのであれば、それも変化の一つと捉えられるでしょう。

親と違う意見を持つだけで強い罪悪感を感じていた人が「親はそう考えていたけれど、自分は別の考えを選んでもよい」と思える瞬間が増えることもあります。

以前なら 以前とは異なる行動
恋人から返信が来ないと何通もメッセージを送っていた 「まだ理由は分からない」と考えて少し待てるようになった
意見が食い違った瞬間に関係を終わらせたくなっていた まず相手の説明を聞いてから考えられるようになった
親と違う意見を持つだけで強い罪悪感を感じていた 「親はそう考えていたけれど、自分は別の考えを選んでもよい」と思える瞬間が増える

ここで「1か月続ければ改善する」といった実証的な期間基準があるわけではありません。

数週間後や1か月後など、自分が振り返りやすい時期を一つの目安として以前の記録と比べ、結論を出すまでに時間を置けるようになったか、別の解釈も考えられるようになったか、自分の希望を相手へ伝えやすくなったかを確認します。

この記事独自の5項目セルフチェックを一定期間続ければ、特定の効果が得られることを検証した研究があるわけでもありません。

それでも、一つしかなかったように感じる反応に「今回は待つこともできる」「確認してから決めることもできる」という別の選択肢が見えるようになれば、自分の判断パターンを見直す一つの材料になります。

成人後の愛着は固定された運命ではない

愛着研究には、困難な幼少期の経験がありながら、成人期には比較的安定した愛着表象を示す状態を扱う「獲得された安定型」という研究概念があります。

この概念については、2024年8月29日にオンライン先行公開され、2026年6月号へ誌面掲載されたスコーピングレビューで24の実証研究が整理されています。

そこでは、二次的な愛着対象や内省的機能などが獲得された安定性と関係する可能性が検討されていますが、研究間には概念や測定方法の違いがあり、現段階の結論は予備的なものとされています。

したがって「信頼できる恋人ができれば愛着スタイルが変わる」「心理療法を受ければ安定型になれる」と単純に断定することはできません。

それでも、幼少期の経験だけで成人後の人間関係が完全に固定されていると考える必要もないでしょう。

「人へ頼ったら迷惑になる」と思っていた人が、友人へ助けを求めても関係が壊れなかった経験を持つことがあります。

また「意見が違えば関係は終わる」と考えていた人が、パートナーと衝突した後でも話し合いによって関係を続けられることを知るかもしれません。

そうした過去の予測と異なる経験が少しずつ増えることで「自分が知っている人間関係は、子供の頃の家庭で見た形だけではない」と理解できる可能性があります。

過去そのものを変えることと、これからの人間関係の選び方を変えることは別なのです。

一人で整理するのが難しい場合

親の離婚について考え始めると、予想していなかった記憶まで浮かぶことがあります。

昔は何でもないと思っていたのに「そういえば毎晩二人の喧嘩を聞いていた」「自分が仲裁しなければならないと思っていた」と気づいた瞬間、当時は出せなかった怒りや悲しみが一気に大きくなる場合もあるでしょう。

そのとき、自分一人で無理に過去を掘り続ける必要はありません。

過去を振り返ることで強い苦痛が続く場合や、睡眠や仕事へ影響が出ている場合、現在の恋愛や人間関係でも同じ苦しいパターンを何度も繰り返していると感じる場合には、公認心理師や臨床心理士など心理援助職へ相談する方法があります。

不眠、抑うつ、強い不安など日常生活への影響が大きくなっている場合には、精神科や心療内科など医療機関へ相談する選択肢もあるでしょう。

相談する目的は「すべて親の離婚が原因だった」と証明してもらうことではありません。

親の離婚、離婚前後の夫婦間葛藤、親子関係、自分自身の恋愛経験、学校や職場での経験など、頭の中で一つになっている出来事を分けながら、現在の自分がどこで困っているのかを整理するためです。

整理した結果「親の離婚そのものより、離婚後に聞かされ続けた言葉の影響が大きかった」「過去より、現在のパートナーとの関係に問題があった」と分かる可能性もあります。

原因を一つに決めることより、今の自分が何を怖がり、何を望み、これからどのような関係を築きたいのかを理解することのほうが、次の行動につながります。

その他 大人になってから生じやすい疑問

ここまでが、現在の恋愛や人間関係を整理するための主な流れです。

一方「親の離婚が大人になってから与える影響」を考えると、現在の対人関係だけではなく、離れて暮らす親への感情や、離婚を経験した年齢について疑問を持つ人もいます。

これらは主軸とは少し異なりますが、自分の過去を理解するうえでは重要な補足論点です。

離れて暮らす親への感情が大人になって変わることもある

子供の頃には「もう会いたくない」と思っていた別居親に、大人になってから会ってみたいと感じることがあります。

反対に、子供時代には理想化していた親について「今考えると、あの行動には傷ついていた」と見方が変わる場合もあるでしょう。

親への感情は、一度決まったまま固定されるとは限りません。

子供は、夫婦の間で起きていることをすべて知ることができないため、同居親から聞いた話、祖父母の言葉、自分が見た夫婦喧嘩、残っているわずかな記憶などを材料にして「なぜ親は離婚したのか」を理解しようとします。

そのため「父親が家族を捨てた」「母親が全部悪かった」と理解していたとしても、それが夫婦関係の全体像と一致しているとは限りません。

もちろん、大人になって詳しい事情を知った結果、以前より親への怒りが強くなるという可能性もあります。

重要なのは、どちらの親を正しい側へ置くかではなく、大人になって新しい情報や人生経験が加わることで、子供時代に作った説明が変わることもあるという点です。

同居親への忠誠心と複雑な感情

離婚後、子供は同居している親の生活や感情を間近で見る場合があります。

親が疲れて帰ってくる姿や、離婚について苦しそうに話す姿を見ていれば「自分がこの人を支えなければ」と感じることもあるでしょう。

そのような状況では、別居親に会いたいと思っても「そんなことを言えばお母さんが悲しむかもしれない」「お父さんを好きだと言えば裏切りになるかもしれない」と考え、自分の感情を表に出さなくなるという可能性があります。

親の離婚を経験した25名を対象とした回想的な質的インタビュー研究では、親への心配や忠誠心を抱えていたことに加え、典型的に悪影響が深刻化した事例の語りでは、自分を責める状態、周囲や他者への信頼を失う経験、孤立なども報告されています。

一方、同じ研究では、親が子供の心配や忠誠心を認めることや、日常的に関わる人々から支援が得られる過程も記述されています。

これは質的かつ回想的な研究であるため「忠誠心を十分に扱ってもらえなかったことが自責感を直接引き起こす」という一本道の因果関係として理解するのではなく、これらの経験が当事者の語りの中で併存していたと捉えるほうが資料に忠実です。

一方の親を大切に思うことと、もう一方の親について知りたいと思うことは本来両立します。

それでも、子供だった自分には二つの感情を同時に持ってよいと思えず、どちらかを心の奥へしまっていたということもあるでしょう。

親を理解することと許すことは別

成人すると、自分自身も人間関係の難しさを経験します。

恋人を傷つけてしまったり、仕事と家庭の両立に苦しんだり「正しいと分かっていてもできない」という自分の弱さを知ったりすると、親への見方が変化することがあります。

以前は「正しい親」と「悪い親」という二つの見方しか持てなかった人が「この人にも未熟さや弱さがあったのかもしれない」と考えられるようになる場合もあるでしょう。

しかし、親を一人の人間として理解することと、傷つけられた経験を許すことは同じではありません。

事情は以前より分かるようになったけれど、されたことには今も傷ついているという気持ちも成立しますし、ずっと嫌ってきたけれど一度本人の話を聞きたいと思うこともあります。

大人になって別居親へ会いたいと感じることを、同居親への裏切りとして扱う必要はありません。

実際に会うかどうかとは別に「なぜ今、この人について知りたいのだろう」と考えること自体が、自分の人生を整理する作業になるという可能性があります。

親の離婚は何歳のときが一番影響するのか

「何歳で親が離婚すると最も影響が大きいのか」と気になる人もいるでしょう。

しかし、現在の研究から、一つの年齢を最も影響の大きい時期として決めることはできません。

日本の研究では、思春期以降に親の離婚を経験した子供で心理的影響を受けやすい傾向が報告されたものがありますが、同じ研究では離婚前の家庭環境が心理的問題へ大きく関係することも指摘されています。

年齢によって直面する難しさが異なることも考える必要があります。

幼い子供の場合には、なぜ親がいなくなったのかを十分な言葉で理解できない難しさがあります。学童期になると状況を理解できる範囲が広がる一方「自分が悪い子だったから親が離婚したのではないか」と、自分へ原因を向けるという可能性もあるでしょう。

思春期には、親から心理的に自立し、自分自身の価値観やアイデンティティを作っていく時期と家庭の大きな再編が重なることがあります。

だからこそ「自分は何歳だったか」という数字だけではなく、その頃に何を見て、誰からどのような説明を受け、親との関係がどう変化し、誰が自分の気持ちを聞いてくれたのかまで振り返るほうが、自分自身の経験を理解しやすいでしょう。

親の離婚と大人になってからの影響に関するFAQ

親が離婚すると恋愛がうまくいかなくなりますか?

親の離婚を経験したからといって、成人後の恋愛がうまくいかなくなると決まっているわけではありません。

親の離婚経験と恋愛関係における信頼や成人愛着との関連を示した研究がある一方で、離婚そのものより夫婦間葛藤との関連が強く示された研究もあります。

そのため「離婚家庭だから恋愛が苦手なのだ」と結論づけるより、相手を信じるとき、意見が食い違ったとき、関係が深くなったときなど、どの場面で何が怖くなるのかを具体的に見るほうが役立つでしょう。

離婚した親に大人になってから会いたくなるのはおかしいですか?

成人後に別居親へ会いたいと感じること自体を、おかしいと考える必要はありません。

恋愛、仕事、結婚などの経験が増えることで、子供時代とは異なる視点から親や自分自身のルーツについて知りたくなるという可能性があります。

ただし「会いたいと感じること」と「実際に会うこと」は分けて考えられます。

過去に虐待や暴力、強い支配などがあった場合には、自分の安全を優先し、直接会わないという判断もできます。

親の離婚を自分のせいだと思うのはなぜですか?

子供は、大人同士の複雑な関係を十分に理解できないため、家庭で起きた重大な出来事を自分自身と結びつけて考える場合があります。

さらに、父母の争いへ巻き込まれたり「あなたのために我慢している」といった言葉を聞いたりすると、自分が家庭の状態に責任を負っているように感じるという可能性があります。

しかし、親の婚姻関係を成立させたり維持したりする責任を、子供が負うことはありません。

もし当時「もっと良い子だったら離婚しなかった」と考えていたなら、現在の自分から子供だった自分へどのような説明をするだろうかと考えてみることも、自責感を整理する一つの方法でしょう。

親から受けた価値観は変えられますか?

親から受け取った価値観をすべて消すというより、現在の自分に合わせて選び直すことはできます。

親から学んだ考え方の中には、今も自分を支えているものがあるでしょう。その一方「人は信用しないほうが安全だ」「結婚したら何があっても我慢する」といった規則が、現在の生活では自分を苦しめている場合もあります。

そこで「親はどう考えていたのか」「これまでの自分はどう考えてきたのか」「現在の自分はどう考えるのか」を分けてみます。

親と違う価値観を持つことは、親との歴史を否定することではありません。自分が受け取ったものを一つずつ見ながら、これからも持っていたいものと、もう役目を終えたものを選び直していくことではないでしょうか。

まとめ

親の離婚は、大人になってからの恋愛、人間関係、結婚観、離れて暮らす親への感情と関連する可能性があります。

ただし、現在の生きづらさを親の離婚だけで説明することはできません。離婚前の夫婦間葛藤、離婚後の父母関係、親子関係、周囲から受けた支援、その後に自分自身が経験した人間関係などが重なりながら、現在の対人感覚につながっていると考える必要があります。

だからこそ「離婚家庭だから自分はこうなった」と人生を一つの説明へ閉じ込めるのではなく、現在の出来事と最初に浮かぶ考え、その根拠、親から受け取った判断基準、現在の自分自身の判断を分けてみます。

現在の出来事 最初に浮かぶ考え その根拠 親から受け取った 判断基準 現在の自分自身の 判断
だからこそ「離婚家庭だから自分はこうなった」と人生を一つの説明へ閉じ込めるのではなく、現在の出来事と最初に浮かぶ考え、その根拠、親から受け取った判断基準、現在の自分自身の判断を分けてみます。

過去の家庭環境そのものを変えることはできません。それでも、過去から持ってきた物差しを現在もそのまま使うのか、新しい経験を加えながら測り直していくのかは、少しずつ選べるようになります。

親の人生と自分の人生が、同じ結末になると決まっているわけではありません。自分の中に残っている影響を丁寧に見つけることは、過去へ戻るためではなく、これから築く関係を自分自身で選ぶための作業です。

参考資料

Parental Divorce and Interparental Conflict: Spanish Young Adults' Attachment and Relationship Expectations は、スペインの若年成人1,078名を対象に、親の離婚と夫婦間葛藤を分けて検討した研究です。親の離婚そのものより、解決されていない夫婦間葛藤が愛着回避や恋愛関係への期待と強く関連した結果が報告されています。

Trust in relationships: a preliminary investigation of the influence of parental divorce, breakup experiences, adult attachment style, and close relationship beliefs on dyadic trust は、トルコの大学生131名を対象に、親の離婚経験、成人愛着、恋愛に関する信念と、恋愛関係における信頼との関連を検討した横断的な予備研究です。

Trust in relationships 全文 では、同研究の回帰分析や信頼得点との関連を詳細に確認できます。本文中の42%という数値は、愛着不安と愛着回避を用いた統計モデルによる信頼得点の個人差への説明率であり、個人の信頼の42%が愛着で決定されるという意味ではありません。

Young adult romantic relationships: the role of parents' marital problems and relationship efficacy は、親の離婚そのものと親の夫婦間葛藤を分け、若年成人自身の恋愛における葛藤行動との関連を検討しています。

Interparental Conflict and Young Adult Romantic Relationships: A Systematic Review は、夫婦間葛藤と若年成人の恋愛関係を扱った17研究を整理し、葛藤管理、コミュニケーション、関係の質などとの関連を検討した系統的レビューです。

前成人期における親の離婚経験の語り は、親の離婚を経験した成人女性が、結婚を現実的に考える時期や新しい情報を得た後に、親の離婚経験をどのように意味づけ直すのかを扱った質的研究です。

親の離婚を経験した子どもの心の発達 は、親の離婚と発達段階、離婚前の家庭環境、思春期の心理的葛藤などを検討しており、年齢だけで影響を単純化しないための資料になります。

別居・離婚後の父母葛藤・父母協力と子どもの心理的苦痛 適応等との関連 は、別居・離婚後の父母葛藤や父母協力と、自己非難、自尊感情、抑うつ・不安などとの関連を275名の回顧データから検討しています。

親の離婚を経験した子どもたちのレジリエンス は、25名への回想的な質的インタビューから、親への心配や忠誠心、自責感、孤立、他者への信頼、周囲からの支援などを検討した研究です。

親の離婚を経験した子どもと同居祖父母との関係に関する探索的研究 は、祖父母が離婚後の親子の生活再建や子供の心理的支援にどのような役割を持ち得るのかを検討した探索的研究です。

Thought record CBT exercise は、NHSが紹介するCBTのthought recordです。標準的な形式は7項目で構成されており、本文の5項目セルフチェックは、この考え方を参考にしながら「親なら何と言うか」を独自に追加しています。

A Comprehensive Scoping Review of Empirical Studies on Earned Secure Attachment は、獲得された安定型に関する24の実証研究を整理したスコーピングレビューです。2024年8月29日にオンライン先行公開され、2026年6月号に誌面掲載されており、成人後の愛着を固定された運命とみなさないための研究的背景と、現段階で残る研究上の限界の双方を確認できます。

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